
◆裕福な幼少期も突然の暗転が…

成澤:本名です。私、芸名を考えたりするセンスが致命的になくて……。もういっそ本名でもいいかなと思って、これで活動させてもらっています。
――個性的な刺青が印象的です。
成澤:左手の指の側面に「それな」って彫ってあるんですよ。酔っていたので記憶が曖昧ですが、起きたら彫ってあったんです。そのときは友人の彫師に施術をお願いしていて、「時間が余ったから、好きなデザイン彫るよ」と言われて。もしも酒ヤケでしゃべれなくなったとき、同意とか相槌ができたらいいなと思って「それなって彫りたい」って言ったらしいです。
――胸元の「026」という刺青はなんですか。
成澤:長野県の市外局番ですね。地元は好きなのですが、上京したときに「東京で何かしら成功してやろう」と思って。だから「もう地元に戻らない」という決意を込めて、せめて身体には市外局番を刻もうかなと思って(笑)。
――聞いたことのない理由です(笑)。ところで、かなりお嬢様だったとか。
成澤:“お嬢様だった”。そう、過去形なんです。小4くらいまで育った家は3階建てで、間取りは10LDKくらいあったのではないでしょうか。工務店をやっていた父方の祖父の事務所が1階にあって、2階以降は2世帯住宅でした。ダルメシアンを7匹飼っていた時期もあり、いわゆる金持ちの部類でしたよね。
◆不登校から高校中退に至るまで
――過去形ということは……。成澤:物心ついたとき、「気づいたら1階、何もものがないじゃん」って気づいたんです。で、それから少しして築45年の賃貸に引っ越すことになって。実家よりもぜんぜん狭くてボロい家なんですよ。つまり、祖父の会社は倒産していたんですね。自己破産したため、カードが作れないとかいろいろあったみたいで。
――急展開ですね。
成澤:ですねぇ。父は祖父の会社で専務をしていましたが、転職をすることになりました。東北に転勤になり、月に1回帰ってくるような生活で。同居していた祖父はその後、要介護になってしまって、母はかなり苦労したようです。祖父はお金があった頃からギャンブル癖が抜けず、自宅のものを勝手に金に変えて賭け事をしたんです。母が父からもらった婚約指輪を売ってまで、ギャンブルにのめり込んだようですね。
――お金を失い、お父さんも離れていくなかで、家族はどうなっていきましたか。
成澤:ただでさえボロくて狭い家のひと部屋を、要介護の祖父のために使うわけですよね。母はいろんなストレスからキッチンドランカー気味になってしまったこともありました。弟は引っ込み思案な性格なので、ますます社交性がなくなって……。私は中学生になると、近所に住んでいるギャルの子と仲良くなって、学校にいる普通の子たちから敬遠され、ついに不登校になりました。中1の2学期から、中学にはほとんど行っていません。

