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SNSで話題になった「ビールとジンギスカンは食べ合わせが悪い」は本当?専門医が明かす真相と、真夏の飲酒に潜む意外な盲点

SNSで話題になった「ビールとジンギスカンは食べ合わせが悪い」は本当?専門医が明かす真相と、真夏の飲酒に潜む意外な盲点

すっかりサマーシーズン……いや猛暑へと突入してしまった。暑い時に嬉しいのがキンキンに冷えたビールである。ビアホール・夏休みの旅行・BBQなどで普段以上にビールを飲む量が増え、屋台メシや焼肉、酒のつまみなども大量に口の中へと運ばれる。しかし、食べ物の全てがビールにとって「最良の友人」だとは、必ずしも言えないのではなかろうか。

例えば数年前には「ビールとジンギスカンの相性が実は良くないのでは」とSNS上で議論になっていたが、本当なのだろうか。用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニックの菊池真大氏に話を伺ってみよう。

ジンギスカン ビール
相性ばっちりに思える羊肉とビール。都市伝説の真相は……

◆「ジンギスカンは相性✕」に異議あり

まずは上記のとおり、SNSで話題になっていたジンギスカンについて、要注意点を菊池氏に聞いてみた。

「羊肉の脂は融点が44~55℃と高いので、冷たいビールを一緒に飲むと、胃の中で脂が固まりやすいと説明される事があります。しかし脂肪は最終的に消化酵素で分解されるため、通常量なら消化吸収に大きな支障は考えにくいですね。ただし、脂質の多い肉を大量に食べると胃排出が遅れ、胃もたれ・胸やけは起こりやすくなります」

一部で言われているほど相性自体が悪い訳ではないが、食べる量には注意が必要なのだ。また、菊池氏はビールにまつわる、ある「迷信」についても警鐘を鳴らす。

「時おり『ビールはアルコールで殺菌するから、飲んでいると食中毒になりにくい』などという話を耳にしますが、実際のところ、ビールの殺菌効果はほとんど期待できません。むしろ飲酒によって注意力が低下し、生焼けの肉や長時間放置された食品を口にしてしまうリスクがあります」

「また、健康状態を左右するのは『何を飲むか』以上に『何を一緒に食べるか』。肉類だけでなく、野菜や豆類など色々な食材を組み合わせましょう。特にブロッコリースプラウトに含まれる『スルフォラファン』は、肝臓の解毒機能や抗酸化作用に関与する成分として注目されています。ビールを飲む前や食事と一緒に取り入れることで、健康的なおつまみになるはずです」

ブロッコリースプラウトが良いというのは、耳寄りな情報だ。筆者自身も悪酔い防止や酔いざましのため、ビールの前後でトマトジュースやしじみ味噌汁を口にすることが多い。この他にもお酒の毒を減らす食品や料理は少なくないので、自分で探して採り入れてみても悪くないだろう。

◆夏場の「ビールのお供」は食中毒に注意!

次に、夏場に特に多くなるお酒にまつわるトラブルについて尋ねてみた。

「大きく①急性アルコール中毒、②脱水・熱中症、③転倒・事故、そして④食中毒に分けられます。東京消防庁管内では、急性アルコール中毒による救急搬送は令和6年に 14,190人。月別では暑い時期と忘年会シーズンに多い傾向があります。また、食中毒は年間を通じて起こりますが、細菌性の食中毒は高温多湿の時期に増えやすいため注意が必要です」

高温多湿……つまり蒸し暑い真夏こそ④食中毒に強く警戒すべき、ということだ。原因になりそうな食べ物については、どのようなものが考えられるだろうか。

「非常に様々ですね。BBQの生焼け肉や、常温放置した惣菜、刺身や魚介、作り置き料理などが原因として考えられます。食材だけでなく、焼肉やBBQであれば焼く箸と食べる箸をウッカリ共用してしまうケースにも注意してください」

過去には飲食店で生肉・加熱不足・常温放置食品など要因が重なった結果、深刻な被害が出た例もある。その代表例が2011年の中頃、富山県・福井県・横浜市の焼肉チェーン店で提供されたユッケや焼肉から腸管出血性大腸菌(O111)による食中毒が発生したケースだ。

「この事件では4名もの死亡者が発生し、後には生食用食肉の規格基準整備につながっています。料理を提供する飲食店や小売の側はもちろん、消費者の側もある程度の知識や警戒はあった方が良いでしょう」


配信元: 日刊SPA!

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