
多くの中間管理職にとって、もっとも頭を抱えるテーマのひとつが「改善指導」です。強く言えば「パワハラ」と受け取られかねず、かといってなにも言わなければ部下のミスは改善されません。しかし、部下が本当に不安を感じるのは、適切なフィードバックがないまま放置されることです。そこで本記事では、竹下友浩氏の著書『最大の成果を生み出すチームビルディング メンバー育成に悩む中間管理職のあなたへ』(ごきげんビジネス出版)より、ある企業の事例を通して、最適な「改善指導」の進め方を紹介します。
注意するとすぐ落ち込む部下…「改善指導」の最適解は?
あなたもこのような経験があるのではないでしょうか?
「メンバーに改善点を伝えたいけれど、モチベーションを下げたくない」「注意すると、すぐ落ち込んでしまう」「言わなければ成長しないが、言い方を間違えると関係が悪化する」
この葛藤こそ、多くの中間管理職が抱える最難関テーマです。
オールディファレントの調査(2023年)によると、管理職の約6割が「改善指導を行うことをためらっている」と回答しました。その理由として「部下の反応が不安」という回答が3年連続で増加していることが挙げられます。この結果は、今のリーダーがいかに部下を思いやり、関係性を大切にしようと苦悩しているかを物語っているのです。相手に「何を伝えるか」よりも、相手が「どういう感情で受け取るか」が改善を促すためのポイントになります。
「正論」をそのままぶつけるのではなく、相手の感情面も考慮し、相手が受け取れる「形」に整えて届ける。その配慮こそが部下の心を動かすカギとなります。
尊重、共感…「改善指導」の3つのポイント
それでは、否定や押し付けを感じさせずに改善点を伝えるための3つの重要ポイントを見ていきましょう。
1.相手を尊重する
相手を「正す対象」としてではなく、「成長可能な存在」として扱う。大切なのは、行動(事実)を指摘すること。人格を否定しない。
2.感情に共感する
なぜできなかったかは追及せず、「なぜそう考えたのか」を理解する姿勢を示す。
3.未来に焦点を当てる
過去の失敗を掘り下げるのではなく、「次にどう活かすか」「今後どうすればいいのか」を一緒に考える。
この3つのポイントを押さえて、相手を否定せず、パワハラにならないように改善点を伝えるには、どうしたらいいでしょうか? 実際の企業研修でも効果を上げている、4ステップでできる実践的手法を活用しましょう。
