◆栄養失調で救急搬送まで
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「芸能界入りした15歳の頃から数々のダイエット薬に頼ってきて、マンジャロは’25年の春頃に女優仲間に勧められました。美容外科のオンライン診療で簡単に手に入りましたね」
食欲は3日間でおにぎり1個というレベルまで落ち、体重は最終的に38kgに。周囲からは「痩せすぎて老けて見える」と言われたものの、本人はやっと手に入れた痩せた体を手放す気にはなれなかった。だが、彼女の思いに体はついていけなかった。
「立つだけで頭が真っ白になってふらつくようになりました。低血糖かなと思っていたら、とうとう友人の前で急に失神し、救急搬送されてしまい……。医者からは、栄養失調と脱水症状によるものだと指摘されました。あと、音も聞こえづらくなり、最初は持病のメニエール病のせいかなと思っていたんです。
でも、よく考えたら症状が出るのはいつもマンジャロを打ったあとで、何かしら関係しているのかもと。医師から低音難聴と診断されたこともあり、’25年12月には打つのをやめました。でも、今でも全然食欲が湧かず、1パック200kcalほどの高齢者向けの栄養ドリンクで凌いだ時期も……。頑張って食べなきゃって思っても、全然食べられないんです」
◆「適切に使えば非常に有用な薬」
そもそもマンジャロは、糖尿病患者のための治療薬。糖尿病専門医の矢野宏行氏は、「適切に使えば非常に有用な薬」と話す。「血糖値を下げるだけでなく、体重減少も期待できるこの薬は、肥満を伴う糖尿病患者さんを寛解に導く可能性がある。ただし、そもそも減らしていい体重が少ない標準体形や痩せ形の人の場合は、脂肪だけでなく筋肉が落ち、栄養不足や体力低下に繫がることがあります。
今回登場した薄毛や性欲低下などの副作用についてはまだ医学的なデータはありませんが、脱毛には鉄分や亜鉛不足などが、性欲については極端な摂取カロリー不足による体の疲弊が関係している可能性はある。ほかにも、急性膵炎など命に関わる副作用も報告されています。
しかも、マンジャロが日本で販売されてからまだ3年。長期使用に関するデータは十分とはいえず、未知のリスクが潜んでいる可能性もある」
現在のマンジャロブームについて、矢野氏が何より危惧しているのは、その入手のしやすさだという。
「本来であればマンジャロは、診察で患者に肝機能や腎機能の異常がないか確認したうえで、少量から増やしていくべき薬。それなのに、現在の自由診療の場では、患者側が用量を自在に選べてしまう場合もある。最悪の事態を避けるべく、その仕組みは改善すべきだと思います」
マンジャロがもたらすリスクの全貌は、まだ明らかになっていない。だからこそ、その代償にもっと目を向けるべきだろう。
【セクシー女優 百合川みおり氏】
ACT所属。ジュニアアイドルやグラビアアイドルを経たのち、’23年3月にセクシー女優としてデビュー。初音ミクが好き
【糖尿病専門医 矢野宏行氏】
やのメディカルクリニック勝どき院長。著書に『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』(アスコム)ほか
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取材・文/週刊SPA!編集部
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