◆「舐められっぱなしの男はダサい」という刷り込み
X子さんは、「煽り運転」は良くないと言いつつも、彼女の口ぶりからは「舐められない男」、「舐めてきた相手をスルーしない男」が好みであることは明らか。ではX子さんのようなタイプとドライブに行き、助手席に座る女性に好かれたいと思う男性は、どんな運転をするようになるでしょうか。
善良な一般市民の車が車線変更をしてきたりほんの少しだけ強引な運転をしたりしただけなのに、助手席の彼女に「ダサい」と思われないようになんらかの報復をするかもしれません。彼女に「かっこいい」と思われるために荒々しい運転で威嚇するかもしれません。
要するに、ヤンキーマインドを持つ助手席専門女性の気を惹くために、ハンドルを握るとイキり倒す男性というのは少なからずおり、その精神性からなる行動がエスカレートすると「煽り運転」になるのです。
ちなみに、助手席に女性を乗せているときだけ“発動”するわけでもないのがやっかいなところ。
仮に男性一人で運転していたとしても、ヤンキー女性に気に入られたいという下心が根付いていると、「舐められっぱなしの男はダサい」と刷り込まれているため、単独運転中でも他の車への報復・威嚇を繰り返すようになることも……。
◆報復・威嚇運転をダサいと感じるかどうかが真逆
「煽り運転」は相手の車の搭乗者の命を奪う可能性もある最低最悪の行為。それゆえに多くの一般人が、「煽り運転」をするドライバーに対して「怖い」という感情があると同時に、「煽り運転」をするなんて「ダサい」という感情も抱いているはず。しかしヤンキーマインドを持つ男女にとっては「舐められっぱなし」のほうが「ダサい」と感じるのでしょう。
暴走族に対して世間の大半の人は「ダサい」と思っているのに、当人たちは「イケてる」と思っている心理ギャップ、それに酷似した構造が「煽り運転」にもあるように感じます。
標準的な一般人の感性と、ヤンキーマインドを持つ人々の感性の「ダサい」と感じるポイントが真逆であることが、“「煽り運転」がなくならない本当の理由”なのではないでしょうか……?
――いずれにしてもX子さんのような精神性の女性は一定数おり、そんな彼女たちの期待に応えるため、運転中に舐められないように報復・威嚇するという「煽り運転」予備軍の男性が一定数いるのは事実なのです。
<文/堺屋大地>
―[ゼロ恋愛 〜経験値ゼロから学ぶ恋愛講座〜/堺屋大地]―
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi

