◆「ショウヘイって誰?」マイク・タイソンの発言に波紋

最優秀単一試合パフォーマンス賞のプレゼンターとして登場した、プロボクシング元世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソンが、大谷翔平の受賞を発表した後、司会を務めたYouTuberのジェイク・ポールに「ところでショウヘイってどこのどいつだ?」とつぶやく動画が拡散されたためです。
このニュースに、多くの日本人が憤っています。ネット上では、「そもそもタイソンをプレゼンターに起用したのが人選ミス」「この仕事を引き受けるなら事前に予習しておくべきだった」など、タイソンの姿勢を批判する意見が相次ぎました。
一方で、「アメリカ全体で考えれば、大谷の知名度がそこまで高くないという現実を認めざるを得ない」という冷静な声も見られました。
いずれにせよ、日本人にとって誇りの象徴ともいえる大谷翔平に対し、タイソンの率直な反応が冷水を浴びせたように受け止められたことは間違いないでしょう。
ご存じの通り、日本では朝の情報番組が大谷の打席ごとに速報を伝え、夜になれば試合のハイライトが繰り返し放送されています。その一方で、アメリカでは「ショウヘイって誰?」という反応が起こり得る。このギャップをどう受け止めるべきなのでしょうか。
そこで改めて、野球という競技、そして大谷翔平という存在を、少し引いた視点から見直してみたいと思います。
◆大谷翔平に対するアメリカと日本の“温度差”
タイソン以前にも、大谷の知名度や人気について疑問を投げかけた人物がいました。アメリカ在住のタレント、野沢直子です。野沢は2023年8月16日に放送された『ナイツ ザ・ラジオショー』(ニッポン放送)で、大谷の人気を認めながらも、「野球好きな人は野球を見るんだけど、やっぱりアメリカはバスケとアメフト。そこらへんはキラキラしているけど、野球はそれに比べるとちょっと地味なスポーツという印象がある」「日本では毎日ショウヘイ、ショウヘイって言っているけど、温度差があるかな」と語りました。
あれから約3年が経ちました。それでも今回、タイソンからあのような反応が出てきたということは、アメリカにおける野球、そして大谷翔平の立ち位置が、根本的には大きく変わっていないことを示しているようにも思えます。
もちろん、大谷がアメリカの国民的娯楽であるメジャーリーグを代表するスーパースターであることは疑いありません。しかし、それが日本で語られるような「世界中にその名が轟く」というスケール感と完全に一致するかといえば、そこにはやはり温度差があるのでしょう。

