日本国民を震撼させた「老後資金2,000万円問題」だが…資金計画に影響する「もう1つの重要データ」の存在【FPが解説】

日本国民を震撼させた「老後資金2,000万円問題」だが…資金計画に影響する「もう1つの重要データ」の存在【FPが解説】

2,000万円問題の数値は「毎年変わる」

総務省家計調査は毎年実施されています。同じ計算を他の年でやるとどうなるか気になりませんか。その結果が[図表]です。ここまでの2,000万円問題の数値は2017年のところに書かれています。

出典:『父が溶かした退職金 【下】「お金の真実」を学び、心穏やかに生きる知恵』(ゴールドオンライン新書)より抜粋 [図表]30年間の老後生活のために準備しておくべき額と貯蓄額 出典:『父が溶かした退職金 【下】「お金の真実」を学び、心穏やかに生きる知恵』(ゴールドオンライン新書)より抜粋

また、このグラフの2020年は特徴的です。この年はコロナウイルスで活動を自粛して支出が減った年です。多くの家庭の支出が減ったことで、必要準備額がほぼゼロという結果となっています。そして、その他の年も大きく変動しています。つまり、そもそも2,000万円という数字にそれほど意味がないのです。

一方で、貯蓄額はどうでしょう。毎年、ほぼ2,400万円近辺で安定しています。

この2つのデータは何を意味するのでしょうか。

貯蓄の範囲で取り崩しながら老後生活をしている」ということです。

貯蓄額以上には取り崩せないのだから、当たり前のことですね。

※ 本記事は書籍の内容を抜粋・掲載したものであり、最新の法令・制度とは異なる場合があります。実務にあたっては必ず最新の情報をご確認ください。

小林 篤典
FP事務所 きずな 所長

あなたにおすすめ