
今回ご紹介するのは、過去に大きな反響を呼んだ実録エピソードから、そんな絶体絶命の状況で咄嗟の機転を働かせ、白バイに助けを求めたドライバーの一部始終です。
記事後半では、「白バイがよくいる場所」について、令和7年3月の警察庁通達から掘り下げます。ドライバーの体感として「よく白バイを見かけるあの道」は、実は偶然ではないのかもしれません。その理由とは……。
* * *
◆【エピソード1】白バイが待つ場所にあおり運転の車を誘導

「あおり運転だとすぐにわかりました。理由は見当もつかず、恐怖を感じました」
当時の感覚をそう語る片山さんは、ドライブレコーダーが起動していることを確認し、冷静さを保つように努めた。
黒いワンボックスカーは執拗に車間距離を詰め、クラクションを鳴らし続けている。追突されてもおかしくなかった。
「そのとき、ある場所を思い出したんです。左折した先に側道があって、そこは白バイ隊員が頻繁に一時停止違反を取り締まっている場所でした。もし、白バイ隊員に遭遇できれば……と必死でしたね」
これは、まさに一発逆転のチャンスかもしれない。この作戦が成功するかはわからなかったが、片山さんは僅かな可能性に賭けることにした。黒いワンボックスカーを誘導するように左折。左折後も黒いワンボックスカーはあおり運転を続けていたが……。
「うまく誘導できました」と少し安堵したが、まだ安心はできなかった。白バイ隊員がいるかどうか確信がなかったからだ。
◆冷静な対応に警察官からも高評価
側道の合流地点を通過したとき、片山さんの目に白バイ隊員が見えた! そして白バイ隊員がサイレンを鳴らしてくれたそうだ。
「この瞬間、白バイ隊員がいてくれた!と身体の力が抜け、本当に安心しました。これで、この危険な運転手は確実に捕まる。私の作戦は見事に成功しました」
白バイ隊員は黒いワンボックスカーを停止させた。運転手は、窓から顔を出して何か叫んでいたが、何を言っているのかは聞こえなかったという。片山さん自身もその場で警察官に事情を説明し、あおり運転から逃れることができた。
「この爽快感は言葉では言い表せません。まるで、映画のクライマックスシーンのような、痛快な結末でした」

「ドライブレコーダーの映像は運転手の危険運転を証明する決定的な証拠になったと思います。この出来事は、あおり運転の危険性と冷静な対応の重要性を改めて認識させてくれました」

