◆■車の維持費、全方位で値上がり
値上がりしているのはタイヤだけではありません。総務省統計局「消費者物価指数」によれば、自動車バッテリーの物価指数も2020年を100として2026年2月時点で111.0。ここ数年で約1割上がっている計算です。ガソリン、タイヤ、バッテリー、車検費用――車を維持するコストは、どの入り口から見てもじわりじわりと上がり続けています。
◆■エンジンオイルは今、“品不足”の声も
さらに直近では、エンジンオイルが手に入りにくくなっているとも報じられています。中東情勢の影響でベースオイルの供給が絞られ、メーカーが販売量を制限したり、卸値を大きく引き上げたりする動きがあるようです。「オイル交換の予約が取りにくい」「値段が上がった」という声も聞こえるようになり、そのうち私たちの財布にも、静かに効いてくるのかもしれません。実際、消費者物価指数の「自動車オイル交換料」は2020年を100として同じく2026年2月時点で123.2。ここ6年ほどで2割以上も上がっている計算になり、2月時点なので今の実感はもう一段上、かもしれません。◆■時間を買うか、探す時間を楽しむか
こうなってくると、どこでどう整備するかは、単なる金額の話だけでは決められなくなってきます。ディーラーにすべてお任せして「多少高くても、安心と時間を買う」というのも立派な選択。逆に、複数の店舗を回って見積もりを比べ、SNSやレビューを読み込んで最安値を探し当てる――そのプロセス自体を、車好きなら“ちょっとした趣味の時間”として楽しめる人もいるでしょう。どちらが正解ということはないと思います。ただ、値上がりの続く時代だからこそ、「なんとなくいつもの店で」ではなく、自分にとって何を優先したいのか――お金か、時間か、安心か、楽しみか――を一度立ち止まって考えてみる価値は、ありそうな気がします。宇野さんの記事は、そのきっかけを与えてくれる一本でした。

【宇野源一】
埼玉県在住の兼業ライター。大学卒業後、大手日系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。X(旧Twitter):@gengen801

