「やったー!住宅ローン控除が5年延長された!」と思いきや…令和10年以降、「ZEH水準以上ではない新築住宅」はローン控除の適用外に【令和8年度・住宅ローン控除制度の改正ポイント】

「やったー!住宅ローン控除が5年延長された!」と思いきや…令和10年以降、「ZEH水準以上ではない新築住宅」はローン控除の適用外に【令和8年度・住宅ローン控除制度の改正ポイント】

これまで、「住宅ローン控除は令和7年(2025年)12月31日入居分で終了」というルールが決められていました。しかし、令和8年度の改正によって住宅ローン控除の期間が5年延長され、「令和12年(2030年)12月31日入居分まで」となりました。一方、令和10年(2028年)からは、ローン控除の対象となる新築住宅に高い省エネ基準が設けられることに…。本記事では、今仲 清、坪多 晶子、畑中 孝介、島村 仁氏の著書『令和8年度 すぐわかるよくわかる税制改正のポイント』(TKC出版)より一部を抜粋・編集し、住宅ローン控除の改正ポイントについて解説します。

住宅ローン控除は5年延長!制度改正のポイントを確認

■住宅ローン控除の適用期限が5年延長

■令和10年以降、新築住宅はZEH水準以上を除き適用除外

■令和10年以降、災害レッドゾーンでの新築等は適用除外

※措法41、措令26、26の7、措規18の21

住宅ローン控除は、年末借入金残高に0.7%を乗じた金額を所得税額から控除できる制度で、その年末借入金残高には上限が決められています。

適用期限は令和7年12月31日までの居住開始とされていましたが、令和8年度税制改正により、借入限度額の変更や控除期間の一部延長などの見直しが行われた上で、令和12年12月31日までの居住開始に5年延長されました。

(注) 令和9年12月31日以前に建築確認を受ける省エネ基準適合住宅(登記簿上の建築日付が令和10年6月30日以前のものを含む)または建築確認を受けない省エネ基準適合住宅で登記簿上の建築日付が令和10年6月30日以前のものの新築等であって、令和10年から令和12年までの間に居住の用に供した場合は、借入限度額2,000万円、控除期間10年とされます。 [図表1]住宅ローン控除の制度概要(改正後・特例対象個人の上乗せ措置除く) (注) 令和9年12月31日以前に建築確認を受ける省エネ基準適合住宅(登記簿上の建築日付が令和10年6月30日以前のものを含む)または建築確認を受けない省エネ基準適合住宅で登記簿上の建築日付が令和10年6月30日以前のものの新築等であって、令和10年から令和12年までの間に居住の用に供した場合は、借入限度額2,000万円、控除期間10年とされます。

住宅ローン控除の対象や借入限度額を見直し

令和10年から「ZEH水準以上」が新築住宅の条件に

令和10年1月1日以後に建築確認を受ける居住用家屋(登記簿上の建築日付が同年6月30日以前のものを除く)または建築確認を受けない居住用家屋で登記簿上の建築日付が同年7月1日以降のもののうち、一定のZEH水準省エネ基準を満たさない住宅の建築または建築後未使用の住宅の取得については、住宅ローン控除の適用を受けることができなくなります。

借入限度額は住宅性能に応じて見直し

住宅ローン控除の対象となる年末借入金残高の限度額は、①新築住宅および買取再販住宅と、②既存住宅の2つの区分に分けて定められています。

①新築および買取再販住宅の年末借入金残高の限度額

新築および買取再販によって住宅を取得した場合には、住宅の性能に応じて「認定住宅」「ZEH水準省エネ住宅」「省エネ基準適合住宅」「その他の住宅」の4種類に分類され、それぞれに年末借入金残高の限度額が定められています。

②既存住宅の年末借入金残高の限度額

既存住宅を取得した場合の年末借入金残高の限度額は、令和6年および令和7年入居の場合、認定住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅については3,000万円、その他の住宅については2,000万円とされていました。

令和8年度税制改正により、認定住宅およびZEH水準省エネ住宅は3,500万円、省エネ基準適合住宅は2,000万円とした上で、令和12年入居分まで5年延長されました。

その他の住宅(増改築等を含む)については、年末借入限度額2,000万円のまま令和12年入居分まで5年延長されました。

子育て世帯には借入限度額を上乗せ

特例対象個人の年末借入限度額は下の表のとおりとなっています。

[図表2]特例対象個人の借入限度額の上乗せ措置

令和8年度税制改正により、対象物件に認定住宅等である既存住宅が加えられるとともに、500万円または1,000万円の上乗せ額が設けられています。なお、床面積40㎡以上の特例を適用する場合には子育て特例の適用ができないこととされました。

[図表3]用語の意義

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