◆捏造したデータで卒論を完成させた同期
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「大学や教授からは『AIは使わないように』と指示が出ていました。私自身は、コードを途中まで書いてもらう程度の使い方ならありかなと思っていましたが……」
だが問題の同期がやっていたことは、そんなグレーゾーン程度の話ではなかった。
「本来なら2〜3日かかる実験を一切行わないで、AIでそれらしい数値や画像を丸ごと生成していたんです。さらに、捏造したことで生じた結果の矛盾の説明まで、AIに考えてもらっていました。本人はそれを『うまくやった』とゼミのメンバーには誇らしげに語っていましたが、あまり良く思わない人は多かったと思います。最終的にその実験データの捏造は指導教員に見抜かれることなく卒論は受理。そのまま卒業していきました」
就職後、佐藤さんの周囲にはAIを賢く使いこなしている人たちも多く存在する。
「賢い使い方とズルの違いって、AIを使ったと明示するかどうかだと思うんです。黙って使ったうえに、データの捏造までしたら、それは悪用に当たると思います」
AI活用が当たり前になりつつある今、問われているのは技術リテラシーではなく、もっと根本的な誠実さなのかもしれない。
◆AI悪用の3段階
①「労力ごまかし」型自分の言葉や労力を、AIで静かに補っているのがこのタイプ。「嫌な上司へのチャットをAIに代わりに返信させている」(20代・女性)、「仕事の集まりに行くのが嫌で、ドタキャンの理由をAIに考えてもらったら後腐れなくり過ごせた」(20代・女性)、「同僚が研修レポートの感想をAIに考えさせていた」(30代・女性)
②「評価泥棒」型
成果物は実在する。ただし出所だけが巧みに塗り替えられているのがこのタイプ。「調べ物を後輩に指示したら、ChatGPTに丸投げした答えを報告された」(20代・女性)、「資料からPR映像までAIに丸投げしたプレゼンを、それを知らない部長が絶賛していた」(20代・男性)
③「事実偽造」型
やっていないことを、やったように見せる。被害が最も深刻なのがこのタイプだ。「解析業務の進捗をAIで先行しているように見せかけた」(50代・男性)、「アンケートの自由記述もAIに書かせている人を知っている」(20代・男性)、「服の販売で着用画をAI生成し、見栄えを盛っていた」(20代・女性)
※2026年7月21・28日合併号より
取材・文/週刊SPA!編集部
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