自己嫌悪とぬぐえない恐怖……祖母の形見を失った大きな代償
経済的な損失以上に女性を苦しめたのは、二度と戻ってこない思い出の品を失ってしまった、という事実でした。

実は業者が見つけ出した古い貴金属は女性の亡き祖母の形見。雰囲気にのまれてしまった結果、長年大切にしてきた形見を二束三文で手放してしまった喪失感と後悔が、今も“消えない傷”として残り続けていると言います。
「だまされたという悔しさと、形見を大切にできなかった自分への嫌悪感で、しばらくの間は自己肯定感が大きく下がってしまい、精神的に非常に不安定な状態でした」と心境を吐露する女性。
自分の判断力のなさを深く恥じ、最初は家族にも相談できず一人で悩みを抱え込んでいたそうです。このトラブル以降、見知らぬ業者を家に招き入れることへの恐怖心がぬぐえず、防犯面でも非常にストレスを感じる日々が今も続いていると言います。
クーリングオフも手遅れに……高い授業料から得た防衛策
事態を解決するため、女性は消費者センターの相談窓口へ電話をし、クーリングオフが可能かどうかを問い合わせました。さらに、地域を担当する警察の生活安全課にも足を運び、同様の被害が出ていないか確認を求めたと言います。
そこで、クーリングオフの期間内であれば取り戻せる可能性があると教わった女性。しかし、すでに業者の連絡先は不明で、物品も転売された後でした。
結局、金銭の回収や形見の返還はかなわず、「法的には難しいという現実を突きつけられ、今回の経験は高い授業料を払ったと受け入れざるを得ない結果」に終わりました。

もし当時に戻れるとしたら……?女性は「たとえ相手がどのような立場であっても、その場で契約を即決することは絶対にありません」と強い決意をにじませます。少しでも不審な点を感じたら、迷わず警察や家族にその場で電話すると決めているそうです。
最終的には家族にも事実を打ち明けた女性。二度と同じ過ちを繰り返さないよう、今後の訪問営業への対応策について夫婦で話し合い、徹底した防衛策を講じるようにしたのだとか。
女性は最後に「甘い言葉で近づいてくる業者には必ず裏があるという厳しい現実を痛感しました」と振り返ります。
「大切なものを守るためには、相手のペースに流されない冷静な判断力と、日頃からの防犯意識が何よりも不可欠です」と、トラブルを経て得た教訓を明かした女性。今後は怪しい勧誘には一切耳を貸さず、自分の身と財産を守るために賢明な判断を下していくと心に誓っているそうです。
(文:ママテナ編集部マネーチーム)
※この記事は、ママテナ編集部マネーチームが2026年7月、「お金にまつわるトラブル」をテーマに実施したアンケート(インターネット回答)に寄せられたエピソードを元に作成しています。
※写真はイメージで本文とは関係ありません。
