断熱リフォームの費用相場と優先順位|暑くて寒い家を変える完全ガイド

断熱リフォームの費用相場と優先順位|暑くて寒い家を変える完全ガイド

3.【断熱リフォームモデルプラン】予算50万・100万・200万円で何ができる?

「結局、自分の予算でどこまでできるのか?」これが最も気になるポイントでしょう。

以下に築15年前後・延床面積30坪(約100㎡)の戸建てを想定したときの、予算別のモデルプランを示します。

予算帯 できること 主な対象箇所 体感改善度
〜50万円 リビング・寝室の内窓設置
+ 床下断熱材の追加
窓(部分)+ 床 ★★☆☆☆
50〜100万円 主要な窓すべてに内窓設置
+ 床下断熱
+ 浴室周りの断熱強化
窓(全体)+ 床 + 浴室 ★★★☆☆
100〜200万円 窓すべてに内窓
+ 床下断熱
+ 天井断熱
+ 浴室断熱
窓 + 床 + 天井 + 浴室 ★★★★☆
200万円〜 上記
+ 外壁断熱 または壁の充填断熱
(家全体のフル断熱リフォーム)
家全体 ★★★★★

※金額は目安であり、実際は立地・家の構造・使用する建材によって変動します。
※費用は、記事作成時点の参考価格です。現在、中東情勢の影響による資材価格の高騰に伴い、実際のリフォーム費用が異なる可能性もございます。
最新の費用については、お見積もり時にご確認ください。

ただし、同じ予算でも工法や施工範囲で仕上がりと効果は変わります。

たとえば同じ窓の断熱でも、内窓を追加するのか、サッシごと交換するのかで費用も工期も大きく異なります。

次章では、断熱リフォームの各工法について費用・工期・効果を一覧で比較します。

ご自身の予算に合うプランが見えてきたら、その中身を具体的に検討していきましょう。 回答

4.断熱リフォームの方法と費用・工期を一覧比較

ここからは、各断熱リフォームの方法・費用相場・工期・期待できる効果を、箇所ごとに詳しく解説します。
まずは全体の一覧比較表をご覧ください。

箇所 主な方法 費用目安 工期 解決できる悩み
内窓(二重窓)設置 5〜30万円/箇所 30分〜1時間/箇所 窓際の冷気、結露
Low-Eペアガラスに交換 0.8〜5万円/箇所 30分〜1時間/箇所 夏の日射熱、冬の熱損失
断熱窓へ交換(カバー工法) 5〜20万円/箇所 半日〜1日/箇所 窓際の冷気、結露
床下から断熱材を入れる 20〜30万円 1〜2日 足元の底冷え
床をはがして断熱材 + 床材張替え 70〜120万円 3〜6日 足元の底冷え、接触面のひんやり感
天井 天井裏に断熱材を入れる 15〜50万円 2〜3日 夏の2階の暑さ
天井をはがして断熱材 + 天井張替え 40〜90万円 3〜4日 夏の2階の暑さ、冬の暖房ロス
内壁 室内側から断熱材を充填 80〜250万円 2〜4日/箇所 壁からの冷気
浴室・脱衣所 ユニットバス交換時に断熱仕様 + 脱衣所壁の断熱 10〜30万円
(追加費用)
バス交換と同時 脱衣所・浴室の寒さ
屋根 屋根に遮熱塗装 50〜100万円 2〜3週間 夏の2階の暑さ
外壁 断熱塗装 80〜120万円 2〜3週間 日当たりの良い部屋の暑さ
外壁に断熱材を外張り 250〜400万円 3週間〜1.5ヶ月 壁からの冷気、暑さ

※費用は築15年前後・延床面積30坪程度の戸建てを想定した目安です。
※費用は、記事作成時点の参考価格です。現在、中東情勢の影響による資材価格の高騰に伴い、実際のリフォーム費用が異なる可能性もございます。
最新の費用については、お見積もり時にご確認ください。

4-1.窓の断熱リフォーム

窓の断熱リフォームは、住宅全体の中で最もコストパフォーマンスが高い対策です。

築15年前後の住宅では、断熱性の低いアルミサッシや、ペアガラスであっても断熱性の低いタイプ(Low-Eコーティングなし)が使われていることが多く、窓が寒さ・暑さの最大の原因になっています。

① 内窓(二重窓)の設置

今ある窓の内側にもう1枚窓を取り付ける方法です。2枚の窓の間にできる空気層が断熱効果を発揮します。

項目 内容
費用 5〜30万円/箇所
(窓の大きさやガラスのグレードによる)
工期 1箇所あたり約1時間。
住みながら施工可能
メリット ・壁を壊す必要がない
・結露軽減
・防音効果もある
デメリット ・窓の開閉が2回になる
・窓枠の奥行きが必要(約7cm以上)
② カバー工法による窓交換

今ある窓枠の上から、新しい窓枠を被せて取り付ける方法です。壁を壊さずに断熱性の高い窓に交換できます。

項目 内容
費用 5〜20万円/箇所
工期 半日〜1日/箇所
メリット ・1枚の窓のまま断熱性能が向上
・開閉の手間が増えない
デメリット ・窓の開口サイズがやや小さくなる

掃き出し窓(ベランダへの出入り口)のように開閉頻度が高い窓は、二重窓にすると使い勝手に不満が出ることがあります。

よく出入りする窓はカバー工法、それ以外は内窓、という使い分けも有効です。

③ Low-Eペアガラスへの交換

現在の窓が単板ガラス(1枚ガラス)であれば、Low-Eペアガラスへの交換も有効な選択肢です。

なお、夏の日射対策なのか、冬の熱損失対策なのかによって選ぶべきガラスの種類が変わります。

項目 内容
費用 0.8〜5万円/箇所
(窓の大きさやガラスのグレードによる)
工期 1箇所あたり約1時間。
住みながら施工可能
メリット ・壁を壊す必要がない
・結露軽減
デメリット ・窓が重くなり、開閉に支障が出ることも

ただし、Low-Eペアガラスを採用した内窓を設置する方が、ガラス交換単体よりも断熱効果は大きい点は覚えておきましょう。

【窓の断熱リフォーム3工法の比較まとめ】
工法 費用 工期 断熱効果 こんな方におすすめ
内窓設置 5〜30万円 約1時間 コスパ重視で、結露・防音も改善したい方
カバー工法 5〜20万円 半日〜1日 開閉の手間を増やしたくない方
ガラス交換 0.8〜5万円 約1時間 最小コストで改善したい方

>>プロに聞いた!夏の暑さ対策「窓断熱リフォーム」の予算・効果・優先順位まで徹底解説

4-2.床の断熱リフォーム

冬場の足元からの底冷えは、断熱不足の家で最も体感に響く不快さのひとつです。床の断熱リフォームには、大きく分けて2つの方法があります。

① 床下から断熱材を入れる

床下に点検口があり、人が潜り込めるスペースがある場合は、床を解体せずに床下から断熱材を取り付けることができます。

項目 内容
費用 20〜30万円
(1階全体、約15〜20坪の場合)
工期 1〜2日
メリット 床材をはがす必要がなく、住みながら施工できる
使用する断熱材 発泡ウレタン吹付け、スタイロフォーム(ボード状断熱材)など
② 床をはがして断熱材を入れる + 床材の張り替え

床下の空間が狭い場合や、床材自体も老朽化している場合は、床を一度はがして断熱材を入れ、新しい床材を張り直します。

項目 内容
費用 70〜120万円
(1階全体、約15〜20坪の場合)
工期 3〜6日
メリット ・断熱材の厚みや種類を選びやすい
・床材も新しくなる
デメリット ・費用と工期がかかる
・施工中は当該部屋の使用不可

新しい床材に針葉樹系(ヒノキやスギなど)の無垢フローリングを採用すれば、木材自体の断熱性で素足でも冷たさを感じにくい仕上がりになります。

>>床下断熱リフォームの効果は?費用や方法、注意点、補助金情報を解説

4-3.天井の断熱リフォーム

「夏になると2階がサウナのように暑い」という悩みの原因は、天井・屋根の断熱不足にあります。

工法 費用 工期 特徴
小屋裏に断熱材を敷き込む 15〜50万円 2〜3日 既存の天井をそのまま使えるため
コストを抑えられる
天井をはがして断熱材を施工 + 天井張り替え 40〜90万円 3〜4日 内装リフォームのタイミングで
同時に行うと効率的

冬の寒さ対策が主目的であれば、窓・床の断熱を優先し、天井断熱は夏の暑さが気になる場合に検討するのが効率的です。

4-4.壁の断熱リフォーム

壁の断熱リフォームは、「外断熱」と「内断熱」の2つのアプローチがあります。

① 外壁に断熱材を外張りする(外断熱)

外壁の外側にボード状の断熱材を張り付け、その上から新しい外壁材を施工する方法です。

項目 内容
費用 250〜400万円(30坪戸建て・家全体)
工期 3週間〜1.5ヶ月
メリット ・住みながら施工できる
・家全体を隙間なく断熱できる
デメリット ・費用が大きい
・外壁の厚みが増す

>>外張り断熱リフォームの完全ガイド!費用相場や効果を専門家が解説

② 室内側から断熱材を充填する(内断熱)

室内の壁をはがして断熱材を入れる方法です。外張り断熱と比べるとコストは抑えられますが、室内側の工事になるためお住まいになりながらのリフォームは難しくなります。

項目 内容
費用 80〜250万円(範囲による)
工期 2〜4日/箇所
デメリット ・工事範囲によっては仮住まいが必要
・水回りの脱着が発生する場合もある

>>壁断熱リフォームの方法や費用を解説!メリットや費用を抑える方法も

4-5.塗装による断熱リフォーム

外壁や屋根に特殊な塗料(遮熱塗料・断熱塗料)を塗ることで、表面温度の上昇を抑え、室温の上昇を軽減する方法です。

箇所 費用
屋根の遮熱塗装 50〜100万円
外壁の断熱塗装 80〜120万円

塗装による断熱は、他の断熱工法と比べると効果は小さいものの、経年劣化による屋根・外壁塗装のタイミングで同時に実施すれば追加コストが少なく済みます。

4-6.浴室・脱衣所の断熱リフォーム

浴室・脱衣所の寒さ対策は、快適性だけでなく家族の安全に直結する重要な断熱リフォームです。

具体的には以下の方法があります。

対策 費用目安 内容
ユニットバス交換時に断熱仕様を選ぶ 10〜20万円
(追加費用)
浴槽断熱、床断熱パネル付きのユニットバスを選択
高断熱浴槽であれば補助金対象になることも
脱衣所の壁・天井に断熱材を入れる 5〜15万円程度 脱衣所の断熱性能を向上
浴室暖房乾燥機の設置 5〜10万円程度
(電気式)
入浴前に浴室を温めておくことでヒートショックを予防

消費者庁によると、入浴中の事故による死亡者数は年間約19,000人と推計されており、その多くが冬場に集中しています。

「冬の脱衣所で寒さに震えながら服を脱いでいる」「浴室の床が氷のように冷たい」という状況は、ヒートショックによる心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めてしまいます。

お風呂のリフォームを検討している場合は、断熱仕様のユニットバスを選ぶだけで、追加コストが少なく大きな快適性向上が得られますので、気になる方は性能面にも着目しながらユニットバス選びを進めてみましょう。

マンションの断熱リフォームには制限がある

マンションの断熱リフォームでは、共用部分の制限や管理規約というルールに従う必要があります。

よくある制約事項として、以下のようなものがあります。

制約事項 内容
窓・玄関ドア 「共用部分」に該当するため、原則としてサッシやガラスの交換は不可
外壁 「共用部分」に該当するため原則不可
床のリフォーム 使用する素材や工法(遮音等級など)に管理規約で制限があることが多い
では、どんな断熱リフォームならマンションでも実施できるんですか? マンションでの現実的な断熱対策としては、専有部分に対して実施できるもので規約に違反しないものが該当します。
主に以下のようなものが挙げられます。 回答

内窓の設置(管理規約上、最も実施しやすい対策)

床・壁・天井の室内側からの断熱材充填

浴室暖房乾燥機の設置

詳しいルールは管理規約に書いてありますので、マンションの断熱リフォームを検討する場合は、まず管理規約を確認しましょう。

>>【2026年度最新版】マンションでできる断熱リフォームの費用や工事期間・注意点を解説!

あなたにおすすめ