◆■じつは、シニアのスマホ普及率はかなり高い

じつは、こういった高齢者は、いまや珍しい存在ではありません。モバイル社会研究所(NTTドコモ)の2026年3月調査によると、スマートフォンの所有率は60代で95%、70代で86%、80代前半でも69%にのぼっています。10年前は60代でも半数以下だったことを考えると、シニア世代のスマホ普及は、この10年で一気に進んだといっていいでしょう。
◆■「困っている高齢者」ばかりじゃない
キャッシュレス決済の利用も着実に広がっていて、モバイル社会研究所の別の調査では、QRコード決済を使う60代が半数を超えたとのこと。「スマホは若い人のもの」という時代は、もうとっくに終わっているのかもしれません。もちろん、なかにはエピソードのように、最初の一歩でつまずいてしまう人もいます。ただ、その一歩さえ越えられれば、あとは意外とスイスイ。「困っている高齢者」ばかりが目立って見えがちですが、その背後には、静かにスマホを使いこなしている大勢のシニアがいる――今回のエピソードは、そんな当たり前の事実も、そっと教えてくれているように思います。

【八木正規】
愛犬と暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営

