「登校前の準備に4時間」「体育の授業もマスクのまま」醜形恐怖症に苦しんだ19歳女性が「3回の整形」を経て、平穏を掴むまで

「登校前の準備に4時間」「体育の授業もマスクのまま」醜形恐怖症に苦しんだ19歳女性が「3回の整形」を経て、平穏を掴むまで

◆7軒の美容外科を回り、整形を決意

小渡結稀
スマホのカメラロールには同じ構図の自撮り写真が何枚も並んでいた
やがて、母親に連れられ、心療内科を受診。だが、小渡さんは「ただ話を聞いてもらっているだけ」と感じ、1年も経たないうちに通院を辞めてしまう。小渡さんが助けを求めたのは、精神的な治療ではなく、物理的に顔を変える整形だった。

「顔のパーツは全部嫌いでしたが、特に鼻が嫌でした。正面から見た時の形や比率が悪く、目と目の間に収まってもいなかったから。写真を撮って自分で数値化しては、結果に落ち込んでいました」

かねてから家族に「整形をする」と宣言していた小渡さんは高3の頃、受験を早期に終わらせ、7ヶ所の美容外科でカウンセリング。母親は当初、反対したが、最終的には「それで楽になるなら……」と同意書にサインしてくれた。

初めての整形は、二重埋没。その後は、一番気になっていた鼻を整形した。コンプレックスだった鼻が綺麗になり、嬉しかった。しかし、手術から1ヶ月後、小渡さんは自分の行動に恐怖を感じる。

「ダウンタイム中とはいえ、自分の写真を加工する強度があまり変わっていないことに気づきました。外見を変えても、自分の見え方や癖になっている確認行動は変わっていないと。気づいた時、自分のことが少し怖くなったんです」

◆整形をして気づいた“自分の歪み”

小渡結稀
整形から1~2ヶ月後の小渡さん
3回の整形を終えても、普通の顔になった感覚が持てない。そう感じた小渡さんは自身の悩みと症状がぴったり当てはまる醜形恐怖症(身体醜形障害)の情報を収集し始め、自己認知の歪みを正そうと奮闘し始めた。

専門機関で取り組んだのは、物事の考え方や行動の癖を見直す認知行動療法。「自分を親友だと思って接する」というマイルールも設けた。

「私の場合は、自分の顔を見て嫌な思考が浮かんだ時に『親友が同じことで苦しんでいたら、どう声をかけるだろう』と考え、その言葉を自分にかけました。それを繰り返していると、自分への攻撃が弱まっていきました」

小渡さんは今も、自分の見た目が大好きだとは思えていない。だが、すっぴんや薄いメイクでも外出できるようになり、「完璧でなくても、これが自分」と認められている。

「外見を気にすることは悪いことじゃない。ただ、それによって生活が壊れているなら、自分を責める考え方や苦しさを強めている行動にも目を向けることが大切です。仕事や趣味など、かわいい以外の尺度で自分を認められるようになることも大事かもしれません」


配信元: 日刊SPA!

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