◆7軒の美容外科を回り、整形を決意

「顔のパーツは全部嫌いでしたが、特に鼻が嫌でした。正面から見た時の形や比率が悪く、目と目の間に収まってもいなかったから。写真を撮って自分で数値化しては、結果に落ち込んでいました」
かねてから家族に「整形をする」と宣言していた小渡さんは高3の頃、受験を早期に終わらせ、7ヶ所の美容外科でカウンセリング。母親は当初、反対したが、最終的には「それで楽になるなら……」と同意書にサインしてくれた。
初めての整形は、二重埋没。その後は、一番気になっていた鼻を整形した。コンプレックスだった鼻が綺麗になり、嬉しかった。しかし、手術から1ヶ月後、小渡さんは自分の行動に恐怖を感じる。
「ダウンタイム中とはいえ、自分の写真を加工する強度があまり変わっていないことに気づきました。外見を変えても、自分の見え方や癖になっている確認行動は変わっていないと。気づいた時、自分のことが少し怖くなったんです」
◆整形をして気づいた“自分の歪み”

専門機関で取り組んだのは、物事の考え方や行動の癖を見直す認知行動療法。「自分を親友だと思って接する」というマイルールも設けた。
「私の場合は、自分の顔を見て嫌な思考が浮かんだ時に『親友が同じことで苦しんでいたら、どう声をかけるだろう』と考え、その言葉を自分にかけました。それを繰り返していると、自分への攻撃が弱まっていきました」
小渡さんは今も、自分の見た目が大好きだとは思えていない。だが、すっぴんや薄いメイクでも外出できるようになり、「完璧でなくても、これが自分」と認められている。
「外見を気にすることは悪いことじゃない。ただ、それによって生活が壊れているなら、自分を責める考え方や苦しさを強めている行動にも目を向けることが大切です。仕事や趣味など、かわいい以外の尺度で自分を認められるようになることも大事かもしれません」

