チケット最安144万円、トランプ介入で赤カード撤回…「政治とカネ」にまみれた米国W杯の理不尽すぎる現実

チケット最安144万円、トランプ介入で赤カード撤回…「政治とカネ」にまみれた米国W杯の理不尽すぎる現実

◆「マルビナス諸島はアルゼンチンのもの」旗を掲げたアルゼンチン選手たち

ニューヨークの空の玄関ジョン・F・ケネディ国際空港に設置されたW杯の看板。自由の女神も泣く?W杯となった(写真=筆者撮影)
現在のFIFAと親密な関係があると指摘されているアルゼンチンについて、FIFAとの癒着を揶揄する表現として「アルゼンフィファ」という言葉がある。

そのアルゼンチンの一部の選手が15日のイングランドとの準決勝の後に「マルビナス諸島(フォークランド諸島のアルゼンチンでの呼び名)はアルゼンチンのものだ」とスペイン語で書かれた旗を掲げた。FIFAは政治的な旗などの競技場への持ち込みを禁止しており、持ち込んだ場合は通常、罰則が科される。

ところがこの問題に対してもトランプ政権が口をはさんだ。政権のW杯責任者が、アメリカには言論の自由があるとしてアルゼンチンの選手を擁護する姿勢を示したのだ。ヨーロッパとの対立を深めるトランプ政権の政治的なメッセージで、トランプ政権によるW杯の政治利用は移民いじめに始まり、多岐にわたって露骨に行われた。

最終日の19日、優勝したスペインにトランプ大統領がトロフィーを授与した。W杯会場に初めて姿を現したトランプ大統領はFIFAから特例を認められてトロフィー授与に臨んだ。スポーツで最も重要な「平等」が袖にされ、ダブルスタンダードがまかり通るカネまみれのW杯のすべてを集約するシーンだった。

トランプ大統領は決勝戦が行われる直前、試合を中継するFOXのライブインタビューに応じ、アメリカがすぐにでも再びW杯を主催すべきだとインファンティーノ会長に伝えたことを明らかにした。

決勝戦が行われたニュージャージー州のメットライフスタジアムでは、トランプ大統領に対するブーイングが度々起きた。「こんなW杯は2度とごめんだ」とのメッセージはスペインへの祝意とともに世界に広がっている。

【谷中太郎】
ニューヨークを拠点に活動するフリージャーナリスト。業界紙、地方紙、全国紙、テレビ、雑誌を渡り歩いたたたき上げ。専門は経済だが、事件・事故、政治、行政、スポーツ、文化芸能など守備範囲は幅広い。
配信元: 日刊SPA!

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