発端は7月25日の巨人戦だ。巨人先発の竹丸和幸が佐藤輝明に死球を与えた一方、阪神投手陣も大城卓三に2度ぶつけた。
◆藤川監督の「巨人は与死球最多」発言が賛否を呼んだ理由

ただし、自軍が同じ試合で同じ打者に2つの死球を与えた直後だったため、発言には反発も広がった。SNSなどでは「同じ選手に2回当てておいて、それに言及することなく、相手側の死球の話をするのは違う」と、発言の順序を疑問視する声も上がった。
また、「ファンが言うならまだしも、監督が言うかね?」との反応もあった。巨人の与死球数が多いという事実よりも、優勝を争うチームの指揮官が試合直後に相手球団の数字へ踏み込んだことが、議論を大きくしたようだ。
一方、阪神は今季、死球による主力選手の離脱を経験している。選手を守るために相手へ警鐘を鳴らすのは監督の役割であり、感情的に非難したのではなく、数字を挙げて注意を促したにすぎないとの擁護もあった。
◆翌日も主力に死球…甲子園が騒然となった一打席
翌26日の巨人戦では、6回に佐藤輝が先制本塁打を放った直後、小笠原慎之介の投球が大山悠輔に当たった。本塁打直後の死球に甲子園は騒然となったが、大山はそのまま一塁へ向かい、プレーを続けた。本塁打直後という場面でもあり、スタンドが敏感に反応したのは当然だった。ただ、小笠原の投球が故意だったと判断できる材料はなく、前日の藤川監督の発言と直接結びつける材料も乏しい。
確認できた試合後の談話では、大山への死球を巡る藤川監督の発言は伝えられていない。試合前のメンバー表交換では、巨人・橋上秀樹監督代行と笑顔で言葉を交わし、最後は帽子を取ってあいさつしていた。少なくとも、両首脳が前日の発言を表面上引きずる様子は見せていなかった。
藤川監督は前半戦の総括でも、選手たちが支え合ってきたことに触れ、「チームの輪は保てているのかなと思います」とコメント。強い言葉で選手を守ろうとする一方、対立を必要以上に広げようとしているわけではないことも押さえておく必要があるだろう。

