「昼は会社員、夜は違法白タク」で稼ぐ在日中国人…『緑ナンバー貸します』SNSで名義を使い回し、警察の目をすり抜ける脱法ビジネスの実態

「昼は会社員、夜は違法白タク」で稼ぐ在日中国人…『緑ナンバー貸します』SNSで名義を使い回し、警察の目をすり抜ける脱法ビジネスの実態

昼間は日本の会社で働き、夜間や週末だけ「白タクバイト」

個人客が白タクを使おうとする背景には、日本の正規タクシーの料金の高さ、言語の壁、さらには、日本には中国のような総合配車サービスが存在しないこと、などがある。

顧客は、そもそも(中国では一般的に利用されていたので)白タクを使うことに抵抗感や罪悪感はほとんどない。アプリを2〜3回押すだけで空港に迎えに来てくれるので、単純に便利だと思うだけだ。

サービスを提供する側も、誰でも簡単に参入できる上、SNSでのやりとりと決済は中国にいるときと同じ感覚なので、同じく抵抗感や罪悪感はない。コロナ禍の収束後、東京や大阪などの大都市で小型バスやバン、普通自動車で参入する人が多かった。

「会社組織」にしているところ、仕事が入るたびにSNSで運転手を募集するケースもある。中国の配車サービスと同じく、昼間は日本の会社で働き、夜間や週末だけ、アルバイト的に「白タク業」に手を染める中国人もいる。この構図は中国国内とまったく同じだ。

成田・羽田で不動の一番人気「アルファード」

しかし、警察が摘発に乗り出し、少しずつ白タク業は日本では違法行為である、との認識が広まってきた。ただし、本書を執筆している現在でも成田や羽田などの空港では一部に客引きをする在日中国人の姿が見られる。「摘発されなければ問題ないだろう」「中国人客が望んでいるのだから」というのが彼らの言い分だ。

最近では、その手口も巧妙化している。緑ナンバー(営業用、事業用車両のナンバー)を取得する中国人が増えてきたのだ。緑ナンバーは、事業用トラックやタクシーなどにつけられる。問題なのは中国人同士で名義貸しし、使い回していることだ。

一見すると、緑ナンバーで営業しているので「白タク」に見えない。それが使い回しされているものかどうかもわかりにくい。このようなケースが横行しているが、日本の警察は中国のSNSを解析するのが難しいため、摘発に時間がかかっている。

ある在日中国人は次のように話す。

「小紅書などのSNSで『緑ナンバー貸します/貸してください』といったやりとりが行われています。運転免許証だけあれば、特別な知識は必要ないので、借りた緑ナンバーをつけて、にわか知識で観光案内をするドライバーもいます」

その人によれば、送迎で人気なのはトヨタのアルファードなどの高級ミニバンやベンツだという。

「アルファードは一番人気です。中国人の送迎車の9割はアルファードといってもいい過ぎではないと思います。大型で乗り心地がよく、見栄を張れる。カッコいい。だから中国人はこの車が大好きなんです。成田や羽田でアルファードを見かけたら、そのうち、かなりの数は中国人(の白タク)だと思って間違いありません」

中島 恵

ジャーナリスト

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