3.退職金を受け取るには
退職金を請求できる人
退職手当金を請求できるのは、被共済職員期間が1年以上ある人が対象です。また、退職手当金の請求期限は、退職日の翌日から5年間です。
退職金の請求方法と流れ
退職手当金を受け取るための手続きは、施設(共済契約者)と退職者本人が連携して進める必要があります。基本的な流れは以下のとおりです。※施設が代行申請する場合もあります。

手続きの詳細は福祉医療機構のマニュアルをご確認ください。
>退職手当金請求書の提出手続き|福祉医療機構
tips|加入期間を引き継げる「合算制度」
退職後3年以内に制度に再加入する場合、前の施設での加入期間を引き継ぐ「合算制度」も利用可能です。この制度を利用する場合は、退職時に退職手当金を請求・受給せず、代わりに「合算制度利用申出書」を提出して手続きをおこないます。なお、合算制度を利用できるのは加入期間が1年以上ある人が対象となります。
4.給付額の増加を受け、制度の見直しを検討
退職金制度の抱える課題
福祉医療機構の退職金制度は福祉業界を支える重要な仕組みですが、深刻な財政状況の悪化に直面しています。 現在、本制度はその年度の退職手当の財源を同年度の掛金等で賄う「賦課方式」を採用しています。厚生労働省の推計によると、現行の制度を維持した場合、退職手当金の支給額は2040~2041年度ごろにピークを迎え、2025年度の約1.4倍になると見込まれています。
これまで、施設側の急激な負担増を避けるため、支払準備金を取り崩して掛金の引き上げを抑えてきました。しかし同推計によると、支払準備金を2027年度に使い切り、2028年度以降は掛金の大幅な引き上げや、年度による引き上げ幅のばらつきが生じると見込まれています。
今後の見直し
こうした課題に対応するため、厚生労働省では2026年4月より「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」を立ち上げ、議論を進めています。 2026年秋ごろには、同検討会にて今後の方針が取りまとめられる予定です。
制度見直しにおける主な論点
- 掛金や施設の負担に関する見直し
- 収支のバランスをとる期間(現行5年)の延長
- 急な値上げを防ぐ、掛金のゆるやかな引き上げ
- 分割払いなど、施設の支払い負担を減らす工夫
- 退職金に関する見直し
- 退職金がもらえる最低勤務年数(現行1年)の引き上げ
- 計算基礎額の上限(現行36万円)のアップ
- 定年延長などに合わせた、算定ルールの変更
掛金水準や給付条件などの制度内容に抜本的な見直しがおこなわれる可能性が高い一方で、関係団体からは大幅な掛金の引き上げに慎重な検討を求める声も聞かれます。社会福祉法人や職員の将来設計に直結するため、今後の動向が注目されます。
参考
- 退職手当共済事業 | 独立行政法人福祉医療機構
- 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会|厚生労働省

