ソロのドームツアーは、自身初であると同時に、実は事務所初の偉業でもある。

◆山田涼介がソロで達成した“快挙”とは
旧ジャニーズ事務所、STARTO ENTERTAINMENTの歴史の中で、言うまでもなく多くのソロアーティストや、グループと並行してソロ活動をおこなうタレントが存在した。しかし、ソロとしてドーム公演を行ったのは山田涼介が初めてのこととなり、その歴史に新たな1ページを刻んだ。
説明する必要はないかと思うが山田はHey! Say! JUMPのメンバーであり、2007年12月のJUMPのデビューコンサートは「いきなり!in東京ドーム」と公演名に冠せられたように、東京ドームで華々しく行われている。
その後も東京ドームはじめ、4大ドームツアーなどドーム公演を幾度となく開催してきた慣れたステージではあるはずだが、一人でドームを複数公演開催できる動員力はさすがとしか言いようがない。
前述のように事務所の長い歴史の中でこれまで存在しなかったソロのドーム公演、ドームでのソロ公演を開催できるというすごさとはどのぐらいのものか。
過去に東京ドームで公演した日本人男性ソロアーティストの代表例としては、こんな顔ぶれだ。
長渕剛、尾崎豊、矢沢永吉、氷室京介、吉田拓郎、福山雅治、桑田佳祐、平井堅、小田和正、沢田研二、EXILE ATSUSHI、Nissy、星野源
この錚々たる顔ぶれの仲間入りをしたとなれば、その偉業ぶり、人気ぶりはあらためて実感できる。
かつて、「山田涼介はSTARTO社アイドルの顔的存在となった」という記事を書かせていただいたが、奇しくも嵐がグループとしての活動を終了し、DOMOTOもSTARTO ENTERTAINMENTとのエージェント契約を満了したタイミングとも重なるドームツアーの成功は、Hey! Say! JUMPがデビュー20周年を控えるなか、その役どころが実績をともなってますます確固たるものとなったのではないだろうか。
◆アイドル性の“キープ力”がえげつない
山田は大きなスキャンダルもなく、ずっと「優等生」だった。ステージ、映画やドラマにも主演多数、現在も主演ドラマ『一次元の挿し木』が放送中、NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』に豊臣秀次役で出演予定、バラエティでも活躍し、二宮和也、中丸雄一、菊池風磨とのYouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」、自身のゲーム配信チャンネル「LEOの遊び場」の再生数や登録者数も好調、今なお尊敬する先輩、憧れの先輩、事務所に入ろうと思ったきっかけに山田の名があげられることは多い。
山田涼介は、十数年にわたり「アイドルの鑑」であり続けてもいる。これは、旧来のジャニーズアイドルとは異なる個性を放ったSMAPや等身大の部分も含めて親しまれた嵐のメンバーともまた違うだろう。
もちろんバラエティやグループの冠番組、YouTubeの「よにのちゃんねる」などで“素“の部分やポンコツ、天然な一面をかいまみせたりするのだが、「よにの」で“自発光”と呼ばれたりするなど、33歳となる現在もなおアイドル的キラキラオーラを発し続けている。
昭和から平成初期にかけては男性アイドルはある程度のキャリアを重ねたら卒業や解散をむかえたり、大人の魅力やアーティスト性の追求など年齢なりの変化を見せたりするが、山田の基本スタイルは(これはHey! Say! JUMP自体がそうかもしれないが)、成長しつつも今なお大きな変化を感じさせず、永遠のアイドル性を保ち続けているのではないだろうか。
このアイドル性のキープ力はもはや松田聖子の域に突入しはじめているかもしれない。

