◆何かと理由をつけてはサボる“毒社員”の対処法は?

「一見、すべてのアリが働いたほうが効率が良く思えますが、全員が働く前提で組織が回っていると、環境変化による欠員が出たときにコロニー全体が機能停止に陥ります。一方で働かないアリがいる巣では、緊急時にサボっていたアリが働き始める。実は、働かないアリは予備兵で、いざというときのための待機という“仕事”をしていたのです」
ここから読めるのは単純な“サボり”の肯定ではない。
「アリは遺伝子のプログラミングで行動しているが、人間は自らの考えで行動する。だから、サボることしか考えてない人は、ずっとサボり続けます(笑)。大事なのは、社員それぞれに個性と能力があるという認識の下、適材適所で社員を生かすこと。“毒社員”の能力を見いだし、うまく活用すべきです」
“毒社員”だから排除しようという考えも、慎むべきだと五箇氏は言う。
「環境が変化したとき、みんな同じ遺伝子の集団は滅んでしまう。人間社会も同じで、模範的で優秀な社員ばかりの会社は、一律な対応しかできず脆いもの。ニーズが多様化している現在は、なおさらです」
“毒”もうまく利用すれば、効用をもたらす薬になるのだ。
◆自然界から導く毒対策3か条
①ダニのように隠れろ②花のように“毒”を利用せよ
③アリのように強みとして生かせ
![[隣の(毒)社員]撃退マニュアル](https://assets.mama.aacdn.jp/contents/210/2026/8/1785544271757_m2zk37pikls.jpg?maxwidth=800)
昆虫学者。生態学者。大手化学メーカーの殺虫剤研究開発職を経て国立環境研究所に入所。学術的な知見をユーモアを交えて解説
※2026年8月4日号より
取材・文/週刊SPA!編集部
―[[隣の(毒)社員]撃退マニュアル]―

