おわりに:ボトルの向こう側に広がる数世紀のドラマ
農業的な歩留まり、職人の息づかい、国際貿易の知恵、そして物流の合理性。どの説か一つだけを正解とするのではなく、「長い年月をかけて、これらの要素が重なり合った結果として750mlに結実した」と捉えるのが、最も自然で魅力的な解釈と言えるだろう。 歴史的な慣習として定着していた750mlだが、法的な国際標準規格(EC規格等)として正式に定められたのは1970年代に入ってからのことで、案外最近のことだ。
レストランでソムリエが注ぐワインを眺める時、あるいはグラスを傾ける時、その750mlのガラスの向こう側に隠された何世紀もの試行錯誤と歴史のロマンに思いを馳せてみると、ワインの楽しみが増すだろう。

