栃木県・那須塩原市(なすしおばらし)では、このたびスポーツ振興分野の地域おこし協力隊員として、「スポーツ・健康まちづくりコーディネーター」を1名募集します。 主な役割は、中学校の部活動を地域全体で支える「部活動の地域展開」を、行政と地域の間に立って進めることです。 このポジションでは、スポーツ技術の指導ではなく、地域クラブや学校、保護者、行政を「つなぐ」ための制度づくりや連絡調整を担っていただきます。 働き方は週4日勤務で、曜日の相談や、本業に支障のない範囲での副業も可能です。 この記事では、募集の背景や具体的な仕事内容、那須塩原というまちについて詳しくお伝えします。 子どもたちのスポーツ環境づくりを通じて、まちづくりに関わってみたい方、人と人をつなぐのが得意な方は、ぜひ最後までお読みください。
1. 「那須塩原」というまちについて
那須塩原市は栃木県北部、「那須高原の玄関口」と呼ばれる場所にあります。東京駅から東北新幹線で約70分。東北自動車道のインターチェンジも2つあり、首都圏との行き来がしやすい地域です。人口は約11万6千人。塩原温泉や板室温泉といった歴史ある温泉地を抱え、「世界の持続可能な観光地TOP100」に2年連続で選出されるなど、観光地としても知られています。
ここでひとつ、よくある誤解に触れておきます。リゾートや別荘地のイメージで知られる「那須」は、実は隣の那須町のことです。那須塩原市は新幹線の駅と大型スーパーがあり、賃貸物件も一定数流通する「暮らしやすい地方都市」。子育て世代の移住も多く、8年連続で転入超過(転入者が転出者を上回る状態)が続いています。
また、観光地としての一面だけでなく、スポーツが地域に根づいているまちでもあります。市には合宿や大会の誘致を担う「那須塩原スポーツコミッション」があり、2026年に第49回を迎えた「塩原温泉湯けむりマラソン全国大会」のような市民参加型の大会も長く親しまれています。
黒磯・板室 TOCHIGI JAPAN編|黒磯観光協会
そして2025年、市誕生20周年を機に、那須塩原市はまちのパーパス(存在目的・活動目的を示すコピー)として「好きを、編む。」を策定しました。自分の「好き」を起点に、暮らしと仕事を編み上げていくまちでありたい、そんな思いが込められています。 今回募集する協力隊員にも、この思いに共感し、学校や地域クラブ、保護者、行政をつなぎながら、子どもたちの「スポーツが好き」という気持ちを地域全体で支える環境を一緒につくっていただきたいと考えています。
2. 子どもたちの「続けたい」を、地域でどう支えるか
これまで、放課後や休日のスポーツ活動の多くは、学校の部活動という形で支えられてきました。しかし現在、教員の負担軽減の背景もあり、学校単独でその環境を維持していくことは困難になっています。 そこで全国で進められているのが、学校と地域が連携して子どもたちの活動を支える「部活動の地域展開」です。栃木県では、令和11年度末までに、県内公立中学校などの休日の部活動をすべて地域に展開することを目指しています。 那須塩原市でも現在、部活動の受け皿となる地域クラブを認定し、その活動を市が支援する仕組みをつくっています。すでに20を超える団体が地域展開に関わっており、今後の公募によって、さらに多くのクラブが加わる見込みです。 しかし仕組みをつくっただけでは、地域展開は進みません。 受け皿となるクラブの中には、保護者や地域の人たちが中心となって運営している団体もあります。子どもたちのために活動したいという思いがあっても、認定に必要な規約や書類を整え、行政や学校と調整しながら運営していくことは簡単ではありません。 そこで必要になるのが、行政と地域クラブの間に立つ人です。クラブを訪ね、制度についてわかりやすく「説明する」。困っていることを聞き、ルール作りなどを一緒に「進める」。学校や保護者とも対話しながら、子どもたちが安心して活動できる環境を「整えていく」。今回の協力隊員には、そうした役割を担っていただきます。 那須塩原市では、これまでも地域おこし協力隊がスポーツの体験会や合同練習会を企画し、子どもたちが新しい競技に触れられる機会をつくってきました。今回募集するのは、その取り組みを次の段階へ進める人です。イベントを開くだけでなく、地域のクラブが継続して子どもたちを支えられる仕組みを、現場の人たちと一緒につくっていきます。

