中島健人が振り返る、精神的に苦しかった時期「表層的な部分を見て“悪”として切り取られることに苦しんでいたし、怖かった」

中島健人が振り返る、精神的に苦しかった時期「表層的な部分を見て“悪”として切り取られることに苦しんでいたし、怖かった」

◆青春の妄想を込めた一曲

エッジな人々
──3rdシングル(※4)「鬼事/Fiction Love」が発売しますね。TVアニメ『逃げ上手の若君』の第二期オープニングテーマ曲「鬼事」は、作詞にも携わっています。

中島:『逃げ上手の若君』の主人公・北条時行は、逃げることで英雄になっていくキャラクターなんです。逃げることは決して不正解ではなく、生きるためのすべであり、その中で強くなっていく。そこに着地するように「生き永らえて時を待て」という歌詞がポイントになっています。そこに中島健人のエッセンスとして、ロマンスや愛情の観点も加えたんです。運命に抗って生きていく人間の姿は、泥くさくても美しい。アイドルとしての自分のマインドにも通じる歌詞になっていると思います。

──作詞作曲を手がけた「Fiction Love」は、中島さんの主演映画『ラブ≠コメディ』の主題歌です。

中島:実は主題歌として最初に提案した曲はちょっと可愛すぎるということで、採用されなかったんですよ。「Fiction Love」は今年の2月にドラマ『コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店』の撮影中に、メイクをしながら作った曲です。映像を観たり、鼻歌を歌ったり、歌詞を書いたりしていたら、メイクさんに「こんなに忙しい人を初めて見た」って言われました(笑)。案外スムーズに作れて、「スラスラ書けたものは受け取ってもらえる」という感覚が生まれました。

──収録曲の中でも、「Hey!! Summer Honey」は、10年前に作詞作曲したソロ曲だと聞いて驚きました。

中島:大学4年生くらいのときに作った曲を、’26年版として録り直して収録しました。僕、普通の夏の青春を送ったことがないんです。友達同士でビーチに行ったり、バーベキューをしたり、ビーチを駆け抜けていく女性の後ろ姿を見つめて「ほどけそうな水着の紐、危ねぇぜ!」って声をかけたり(笑)。リア充たちは湘南辺りのきれいなビーチにさぞ行っているんだろうな、という青春の妄想を全部詰め込んだ曲ですね。……こんな話して大丈夫かな?(笑)

──大丈夫です(笑)。最近はTikTokでバズった曲がヒットを生むことも多いですが、その辺りも曲作りで意識されていますか?

中島:当然キャッチーさは大事にしていますが、まず自分自身がいい曲書いたなと思えることを優先しています。それに一人で悩むより、美術館に行ったり海外の街並みを見たり、誰かとの会話からアイデアが生まれるタイプ。音楽をやっている友人も多いので、この前は藤井風くんから「2番の転調がおしゃれ」と連絡が来たり、ちゃんみなさんとは作品のロケ地が偶然一致したので「いつでもカバーしていいよ」とやり取りさせていただいたりしたこともありました。

──バイタリティがすごいですが、やりたいことがどんどん湧いてきて、実現化している感覚なのでしょうか?

中島:まさにその通りですね。一貫しているテーマとしては、“自分らしく生きられているか否か”なんですよ。それが生きている意味に直結すると思っています。自分らしく生きることで、光が見えてくると思っています。自分が作った曲をライブでお客さんに直接伝えること、セットリストを自分で計算して世界観をつくれること。これが自分らしさを伝える源になっていると感じています。いろんな活動をする中で、これからも“ケンティー”の音楽を聴きたいと思い続けてもらえるように、頑張り続けます!

【Kento Nakajima】
1994年、東京都生まれ。’11年にSexy ZoneのメンバーとしてCDデビュー。’24年よりソロ活動をスタート。俳優としても活躍し、近年の出演作に映画『知らないカノジョ』『ラブ≠コメディ』、ドラマ『Concordia』などがある

(※1)ソロデビューアルバムのリード曲「ピカレスク」
’24年12月25日にリリースされた1stアルバム『N/bias』のリード曲。「ピカレスク」=悪漢小説をモチーフにダークヒーローの苦悩を表現した

(※2)IDOLICの魔法
中島が世界中のアイドルファンに向けて発売した、新しいスタイルのペンライト。好きなカードが入れ替えられる機能付き

(※3)GEMN
中島とキタニタツヤからなるユニット、GEMN(ジェム)。TVアニメ『【推しの子】』第二期オープニング主題歌「ファタール」などを担当している

(※4)「鬼事/Fiction Love」
フジテレビのノイタミナで放送中のTVアニメ『逃げ上手の若君』第二期オープニングテーマ曲「鬼事」、中島の主演映画『ラブ≠コメディ』の主題歌「Fiction Love」をはじめ、自身が劇中で演じるアイドル、神崎麗司がリリースする挿入歌「ストロベリー」「愛してTonight」などを収録した3枚目のシングル

取材・文/細谷美香 撮影/彦坂栄治

―[インタビュー連載『エッジな人々』]―

配信元: 日刊SPA!

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