◆一般医療機器になったウェアが群雄割拠!

コスパ・タイパ向上のためにマルチタスク処理が求められるようになったことも、ストレス増大に繫がった。これは世界的な潮流ですが、日本人は人の目を気にする傾向にあるので休むのがはばかられ、特に疲労が溜まりやすくなっていると考えられます。
そのなかで登場したリカバリーウェアが、’22年に一般医療機器の新カテゴリー『家庭用遠赤外線血行促進用衣』として認められ、血行促進による疲労回復を謳うウェアが数多く登場。こうして大きなブームに発展したと見ています」
疲れた人が増えた背景にはリテラシーの低さもありそう。
「一般に健康維持の3要素は栄養・休養・運動ですが、栄養や運動に関して教えてくれる人はいても、休養については『しっかり睡眠を取ること』以外に教えてくれる人がいなかった。30歳を過ぎた人なら1万回以上の“睡眠経験”があるはずなのに、学んでいないから自分に最適な睡眠時間も睡眠の質を上げる方法も知らない人ばかり」(片野氏)
◆“攻めの休養”を取ることが大事
では、正しい休養とは?「休養には、睡眠も含めて心身を沈静化させる休息型、体を動かして新陳代謝を促す運動型、食事や消化機能の活動時間の調整を含む栄養型、人との触れ合いを含む親交型、楽しみで活力を養う娯楽型、何かを作ることによって活力を得る造形・想像型、そして旅行や外食などの転換型という7つの型があります。これらを組み合わせた“攻めの休養”を取ることが大事です」(同)
休息型や運動型は実践できても、仕事人間の多くは娯楽型が抜けがち。そのため、片野氏は「“ライフワーク”バランスを考えるように」と話す。
「ワークライフでなく、“ライフ”を先にマネジメントする。大谷翔平選手は10時間寝ることが知られていますが、プロスポーツ選手にとっては休養も仕事。だから、適切な休養も含めて時間をコントロールしている。一般の人も同様に、まず適切な休養を念頭に仕事の仕方を考えるべき。そのために、休養日誌をつけることをお勧めしています。退社後から、寝て、起きたときの“疲労感”を記録して、自分に合った休養をまず知ることです」
片野氏曰く、「オフへの切り替えを明確にすること」が大事。就寝前はスマホを触らず、ボーッとする“プチ瞑想状態”に入るだけで、リラックス効果から寝つきがよくなるという。休養日誌をつけながら疲労回復力を高めよう!
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東海大医学部研究員などを経て、日本疲労学会評議員、博慈会老人病研究所客員研究員に。近著に『今さら聞けない休養の超基本』
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取材・文/週刊SPA!編集部
―[[疲労回復ブーム]の真実]―

