そんな苦悩を経験したという黒田智也さん(仮名・32歳)に話を聞いた。

◆好印象だった隣人の“奇行”
「うちの部屋の隣には中年男性が住んでいました。引っ越し時に菓子折りを持って挨拶に来てくれたりもしていたんで、ちゃんとした人だなと思っていたんです。隣人の部屋は角部屋で、年中家にいることが伺える感じから、フルリモート勤務なんだろうなと予想していました」生活音と言ってもドアの開け閉めが日中でも聞こえるぐらいで、静かなものだったという。
「最初に気になったのが、夜自分が帰宅した時に、隣人の部屋のドアの横に、中身の入ったゴミ袋が置かれていたことでした。ただ、マンションにはゴミの集積所があるので、そこに捨てに行く前に他にもゴミがあったことを思い出して、一時的に置いているのだろうと思った程度でした」
だが、翌日になってもゴミ袋は廊下に放置されたままだった。
「それどころか、日を追うごとにゴミ袋は増えていきました。飲みかけのペットボトルとか弁当の空き容器、生ゴミなどが入ったゴミ袋も放置されている状態でした」
悪臭がするようになったため、黒田さんは、隣人がゴミを玄関を開けて出てきた際に、注意することにした。
「『1階に集積所があるので、集積所へ出してください』と伝えたら、『わかりました』と頭を下げて、翌日には全て無くなっていました。それでもう大丈夫だろうと思っていたんですが、1週間も経たないうちに、またゴミを溜め始めたんです」
自分が言っても効果がないと判断し、管理組合にも相談したという。
「組合側からも対応してもらったものの、しばらくの間はやめるものの、少し経つとまた元通りになってしまって……」
◆猛暑の夏に漂う強烈な悪臭…
そうして迎えた夏。深刻な状況になった。「料理の生ごみや、ラーメンとかの汁物が入ったカップもそのまま捨てているみたいで、廊下全体にすごい臭いが漂うようになったんです。かなり離れたエレベータホールまで悪臭が漂うような状態でした」
35度を超える猛暑日となったある日のこと。
「その日も隣人はパンパンに膨らんだ生ゴミ袋を廊下に放置していて、廊下中にひどい臭いが充満していました。せっかくの休みの日なのにとうんざりしていると、廊下から叫び声が聞こえてきて……」

