「そんなのいるわけないよ」ノミの存在を認めない母
「家の中にノミがいるよ」
家族は母に事情を説明しました。家族が刺された足を見せても、母は、不思議そうな表情でこう答えます。
「え~そうなの? 私は刺されてないし、大丈夫じゃない?」と、あまり気にしていない様子でした。
実際には、家族全員がノミに刺され、部屋のなかでもノミの姿を確認しています。それでも母は、「問題が起きている」という認識を持っていませんでした。長年暮らしてきた家。毎日過ごしている環境。少しずつ変化していく生活は、本人にとっては「いつもの日常」になってしまうことがあります。そのため、家族との認識に大きな差が生まれることは決して珍しくありません。
「資産5,000万円」老後資金は十分でも安心できない理由
今回、印象的だったのは、母がお金に困っていたわけではないということです。住宅ローンはなく、年金収入もあり、金融資産も約5,000万円。一般的には、「老後資金は十分に準備できている」と考えられる状況でしょう。
しかし、老後の課題は資産額だけでは測れません。配偶者との死別、一人暮らし、加齢による身体機能や生活習慣の変化。こうした変化は、どれだけ資産があっても自然に起こり得るものです。
