“BBQ禁止”無視で大騒ぎ。「No problem」と笑う外国人観光客が警察に連行されるまで

“BBQ禁止”無視で大騒ぎ。「No problem」と笑う外国人観光客が警察に連行されるまで

◆消防車とパトカーが到着

BBQ禁止
※画像は生成AIによるイメージです
 幸い大きな火事には発展しなかったが、煙がもくもくと上がり、周囲の人々はざわついていた。誰かが通報したのか、10分ほどでサイレンとともに消防車とパトカーが到着。消防隊員が迅速に火の処理をし、警察官が外国人観光客のグループに事情聴取を始めた。

 結局、彼らは警察署まで連行されることになった。金髪の男性は最後まで何かを主張していたが、大きな看板があるにもかかわらず、しかも英語の注記もあるなかでの違反行為だった。

「職員の方は『毎年夏になるとたまにこういうことがあるんです』とため息をついてました。インバウンドも大事だと思いますが、外国人観光客には最低限のルールやマナーは守ってほしいものです」

——外国人観光客が、文化や風習の違う土地を訪れてテンションが上がってしまうのはわかる。お互いが気持ちよく過ごせるように早くなってほしいものだ。

<文/藤山ムツキ>

◆■「BBQ禁止」の看板、罰則があるとは限らない

BBQ禁止
※画像は生成AIによるイメージです
 あの看板には、どれくらいの強制力があるのか。調べてみると、自治体によってまったく違いました。地方自治研究機構がまとめた条例の一覧によれば、海岸でのBBQを禁止している自治体のうち、佐賀県唐津市の浜崎海岸は命令に従わない場合に5万円以下の罰金または科料、岡山県玉野市の渋川海水浴場は10万円以下の罰金と定めています。

 いっぽうで、神戸市の須磨海岸、兵庫県明石市、神奈川県鎌倉市の海水浴場は、いずれも条例でBBQを禁止しているものの、罰則の規定はありません。市長が中止を命じることはできても、そこから先の手札がない。職員の方が英語まで交えて必死に説明していたのは、たぶんそういう事情も含めてのことだったのでしょう。

 ただし、看板とは別のところに全国共通のルールがあります。軽犯罪法1条9号は、相当の注意をしないで燃えるような物の近くで火をたいた者を、拘留または科料に処すると定めています。グリルを倒して炭と火の粉を撒いた時点で、話は条例の外に出ていたわけです。

 観光庁によると、2025年の訪日外国人旅行者数は4268万人。初めて4000万人を超え、過去最高を更新しました。そのぶん、こういう場面に出くわす確率も上がっているということになります。

 金髪の男性は最後まで何かを主張していたそうですが、パトカーに乗るころには「No problem」ではなくなっていたはずです。夕日のきれいな浜辺で、その日いちばん記憶に残る光景がサイレンだったというのは、本人にとってもいい旅の思い出ではないでしょうね。

海岸
※画像は生成AIによるイメージです
<再構成/日刊SPA!編集部>

【藤山ムツキ】
編集者・ライター・旅行作家。取材や執筆、原稿整理、コンビニへの買い出しから芸能人のゴーストライターまで、メディアまわりの超“何でも屋”です。著書に『海外アングラ旅行』『実録!いかがわしい経験をしまくってみました』『10ドルの夜景』など。執筆協力に『旅の賢人たちがつくった海外旅行最強ナビ』シリーズほか多数。X(旧Twitter):@gold_gogogo
配信元: 日刊SPA!

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