◆「高校球児はこうあるべき」という理想像を押しつけない
ただ、高校球児の人生は野球だけでできているわけではない。「文武両道」という言葉についても同じである。野球でも結果を残し、勉強でも高い成績を収める。そんな高校生だけを称える勲章のような言葉になれば、結局は別の物差しで彼らを測ることになってしまう。
本来は、もっと自由でいいはずだ。甲子園では野球に没頭する。食事を終えたら参考書を開く。どちらも高校生活の一部である。
「甲子園で勉強するのはアリかナシか」。そんな二者択一で考えること自体が、少し違うのかもしれない。
甲子園でユニホームを着ていても、彼らは一人の高校生だ。勉強するか、野球だけに集中するか。その時間の使い方まで、大人が一つの正解を決める必要はない。
文/八木遊(やぎ・ゆう)
【八木遊】
1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。現在は、MLBを中心とした野球記事、および競馬情報サイトにて競馬記事を執筆中。

