
インターネット詐欺は手口が巧妙化・多様化しており、誰もが被害者になり得る時代です。昨今のPayPayを悪用した詐欺もそのひとつ。最新の手口と被害を防ぐ対策、万が一被害にあった場合の対処法をご紹介します。
巧妙化する「インターネット詐欺」
インターネット詐欺がなぜわたしたちにとって脅威なのか、最近の事例も交えて解説します。
「明日は我が身」の脅威
インターネット詐欺とは、ユーザーがインターネットを使用する過程でお金をだまし取ったり、個人情報を抜き取ったりする犯罪行為の総称です。インターネット詐欺は手口が多様化・巧妙化しており、年齢に関わらず誰が被害にあってもおかしくありません。
背景として、AIの進化によって精巧な文章や音声、画像が作り込めるようになり、詐欺の見分け方が難しくなったことや、スマートフォン決済や電子マネーの普及によって支払いが容易になったことなどが挙げられます。また、サービスを使い慣れていない人は、犯罪者の指示に従って操作をすることで気づかぬうちに送金が完了しているケースもあります。
こうしたことから、インターネット詐欺の手口を把握し、対策を講じることが欠かせない時代となっているのです。
急増するPayPay詐欺の事例
近年はスマートフォンひとつで支払いができるPayPayの仕組みを悪用した詐欺が急増しています。
たとえば、偽通販サイトで商品を買った相手に「在庫切れのため返金する。認証コードを入力して」と連絡し、PayPayの送金画面に誘導する詐欺がありました。また、国民健康保険料や日本年金機構、楽天カードなどを名乗るメールやSMSが届き、代金の引き落としに失敗したなどの理由でPayPayの送金に誘導する詐欺も増加しています。
主なインターネット詐欺の手口と対策
よくあるインターネット詐欺の手口と、被害を防ぐための対策法をまとめました。

フィッシング詐欺
手口
実在する企業をよそおったメールでユーザーを偽サイトへと誘導し、クレジットカード番号や銀行口座番号などの個人情報をだまし取る詐欺のこと。カードの不正使用やなりすましの被害にあう可能性があります。
被害を防ぐ対策
● 正しいURLや正規のアプリからアクセスする
……メールに記載されたURLからアクセスすることは避けましょう。
● ドメイン名が正しいか確認する
……小さなスマホ画面では、英字の「n」と「m」などの紛らわしい違いを目視だけで見破るのは大変です。画面を拡大して確認する習慣をつけるか、メール内のリンクは押さず、あらかじめブックマークしておいた公式ページから開くのを徹底しましょう。
● フィッシング詐欺かどうか判断できないときは送信元の会社に連絡する
……正規のWebサイトや会社からの郵便物などで電話番号を確認するようにしましょう。
ネット通販詐欺
手口
インターネット通販などのウェブサイトを作成し、商品の注文と代金の振込を誘導した後で、商品を発送しなかったり、偽物の商品を発送したりする詐欺のこと。最近は正規のECサイトの商号やデザインなどを無断でコピーした「なりすましECサイト」による被害も発生しています。
被害を防ぐ対策
● 極端な割引がされている場合や、代金支払い方法が銀行振込のみなどに限定されている場合は詐欺の可能性があるため注意する
● 所在地や連絡先など、事業者の情報を確認する
● 表示URLが正規のECサイトのURLと一致しているか確認する
架空請求詐欺
手口
身に覚えのない請求メールなどを送り、実際には発生していない料金の支払いを求める詐欺のこと。「すぐに支払わない場合は法的処置をとり弁護士を立てる」などの言葉で不安をあおります。一度でもお金を払うと何度も金銭を要求してくるようになります。
被害を防ぐ対策
● 心当たりがない場合は無視する
● メールに問い合わせ先の電話番号が記載されていてもかけない
ワンクリック詐欺
手口
ウェブサイトやメールなどに記載されているURLにアクセスしたり、年齢確認などの質問に「はい」と答えたりするだけで、一方的に「登録完了」などの画面が表示され、登録料金の支払いを求めてくる詐欺のこと。
被害を防ぐ対策
● 要求に応じず無視する
……電子消費者契約法では、インターネット上の契約において注文内容を確認して訂正できる画面を設けるなど、事業者が操作ミスを防止するための措置を講じていない場合、操作ミスによる申し込みを無効にできる
※法律上も、押し間違えを防ぐ『確認画面』がない一方的な契約は無効と定められています。慌ててお金を払う必要はありません
● ウェブサイトやメールに問い合わせ先の電話番号が記載されていてもかけない
サポート詐欺
手口
パソコンでインターネットを閲覧中に、ウイルス感染したかのような偽の画面を表示させたり、警告音を発生させたりしてユーザーの不安をあおります。さらに、画面に記載されたサポートセンターに電話をするよう誘導し、サポートの名目で金銭を騙し取ったり、遠隔操作時に重要な情報を抜き取ったりする詐欺です。同時に悪意のあるソフトがインストールされていることもあります。
被害を防ぐ対策
● サポートセンターの電話番号が書かれていてもかけない
● ウイルス対策ソフトで感染状況を確認する
● パソコンのサポートを受けるときは信頼のある正規販売店を選ぶ
ロマンス詐欺
手口
SNSやマッチングアプリなどを通じて恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭などをだまし取る詐欺のこと。
被害を防ぐ対策
● 直接会う前に個人情報(LINEやメールアドレス、携帯電話番号など)を教えない
● 相手の写真やプロフィールを検索してみる
● 投資や副業、送金の話が出たら要注意

