元SMAPマネージャーの「韓国事務所移籍」に旧ジャニーズファンが恐怖した理由。「どんな方法でもタレントを売る」冷酷な手腕はJ-POP界に変革をもたらすか

元SMAPマネージャーの「韓国事務所移籍」に旧ジャニーズファンが恐怖した理由。「どんな方法でもタレントを売る」冷酷な手腕はJ-POP界に変革をもたらすか

◆「格差売り」で知られた飯島氏

舞祭組の、わっ! (通常盤)
舞祭組の、わっ! (通常盤)
 飯島氏のエグゼクティブプロデューサー就任の報にファンがざわめいたのは、派閥分けだけではない。

「格差売り」をされたというトラウマも刺激されたこともある。

 前述のキスマイの舞祭組は、そのネーミングも含めて「じゃない方」的な自虐性を立脚点としたものである(どちらかというと飯島氏でなく、中居のセンス寄りのような印象もあるが)。

 セクゾも一時期は5人を3人と2人に分けて活動させた時期があり、松島聡とマリウス葉の二人がJr.のような扱い、さらにいえば「推されJr.」よりも目立たない存在ともとられるような時期も存在した。

 JUMPもまた、山田涼介と知念侑李の二人が中山優馬とのユニット「NYC」のメンバーを兼任し、一時期JUMPとしてのシングルリリースが1年以上ストップしてしまったこともあった。

 こういった時代を経験したファンにとっては、HYBEの看板とともに、STARTO社に攻勢を仕掛けてくるのではないかとか、HYBE所属のアーティストが格差売りされたりしないかとか、そういった心配が生まれたということだ。

◆旧ジャニーズファンの心配は杞憂か、それとも…

 飯島氏の退社、そしてついにはSMAP解散にまでつながる大きなきっかけとなったのが、2015年の「週刊文春」によるメリー氏へのインタビューである。

 このインタビューで派閥について尋ねられたメリー氏は派閥は存在しないと全面否定、「そんな実在しない派閥があると思わせたのであれば飯島をやめさせる」と発言した。

 そして、飯島氏本人を呼び出し、派閥はあるのかと問い、飯島氏が「ありません」と答え、この時点で「ジュリー派」「飯島派」といった派閥は存在しないことになった。

 とはいえ、この真に迫る迫力のやり取りそのものが、より一層の恐怖をファンに植え付けたこともひとつの事実だったであろう。

 時代は流れる。ジャニー氏、メリー氏は鬼籍に入り、ジャニー氏の性加害問題でジャニーズ事務所という組織も解体された。

 新潮社より刊行された『ラストインタビュー―藤島ジュリー景子との47時間―』では、飯島氏との関係にも触れ、飯島氏が事務所のデスクをつとめていた時代には交流があったが、SMAPのマネージャーになってからはほとんど話をしなくなった、「お互いに避けていたと思います」と述懐している。

 そして、飯島班とジュリー班と呼ばれることに対して、SMAPと嵐の扱いには注意していたが、

「『キスマイと共演したくない』とか『セクゾと共演させない』といったことは思ったことさえありません」

 そうきっぱりと答えている。

 デビュー当時に人気を爆発させられなかったSMAPを、これまでの戦略とは異なる道筋で国民的アイドルに仕立て上げた飯島三智氏。

 しかし、その後のタレントを売り出すために残酷とも捉えられるクールでシビアな側面もある手法は、弱肉強食よりも平和や平等を望むファンにとってはショックとなる場面も多々訪れ、それが今なおトラウマとなっているファンも一定数存在する。

 そんな彼女が新しい地図に加え、K-POPという旗をかかげ黒船のように旧ジャニーズファンたちの前に強大なライバルのように立ちはだかるかもしれないという脅威が、トラウマを蘇らせてしまったというのが今回のざわつきの理由だ。

 HYBE JAPANがこの先どのような展開を繰りひろげてくるのか具体的には全く分からない段階だが、K-POPと飯島氏が起こす化学変化がボーイズグループのみならず、J-POP界に大きな変革をもたらすかもしれない。

<文・太田サトル>

【太田サトル】
ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。
配信元: 日刊SPA!

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