「加齢臭の元になるノネナールは、ロウソクや図書館(古い本)、青いチーズのようなニオイといわれています。肉類が好きで、お酒やタバコも好き、仕事ばかりで運動不足、ストレスも多いなど、生活習慣病になりやすい生活をしていると、加齢臭が強くなります」
こう話してくれたのは、五味クリニック院長・医学博士の五味常明(ごみ・つねあき)先生。どうすれば、加齢臭を弱くすることができるの?
「加齢臭の原因を減らすには、その元になるノネナール対策が必要です。まずは毎日の食事に注意することから始めましょう。食事の基本は和食にして、主食はビタミンEが多い雑穀や、ビタミンB群が多い玄米や胚芽米がオススメです。副食は肉類よりも魚介類や海藻、季節の野菜や豆類、デザートには旬の果物を意識して摂ります」(五味先生 以下同)
●ニオイはその人の体調を表すパラメーターにもなる
味噌や豆腐などの大豆製品は、できるだけ毎日摂るといいらしい。
「朝食のときに梅干しを食べると、口臭をはじめ、すべての体臭を減らせます。食後には緑茶がいいですね。ショウガやごま、大根おろしなどの薬味もニオイ対策につながります。ストレスの発散と本人があまり加齢臭(体臭)を気にしすぎないことも大切です」
急に体臭や口臭が急に強くなったり、ニオイが変わったりというときには、体の不調を疑ってみる必要があるという。
「清潔にしていても、病気や内臓などの機能低下などがあると、口臭や汗のニオイ、尿臭や便臭が強く発せられるようになります。例えば、糖尿病や過度な食事制限によるダイエットは、甘酸っぱい、リンゴの腐ったような口臭を招きます。腐った卵のようなニオイがするときには、胃炎、胃潰瘍、十二指腸解消などの可能性があります」
加齢臭のように生活習慣を変えれば防げるニオイもあれば、その人の体調不良を表すこともあるニオイ。おかしいな? と感じたときは病院で調べてもらうのもひとつの手だ。
(川野ヒロミ+ノオト)