子どもの噛みグセ、やめさせるには?

第78回 今日の注目を紹介! ママニュースアンテナ
保育園など、子どもが集団でいるときに起こりがちな「噛みつきトラブル」。もし我が子が度々他の子どもに噛みついてしまう場合、その悪癖を辞めさせるにはどうすればいいのでしょうか?

子どもの噛みグセ、やめさせるには?

●やり場のない感情が、噛みつきにつながる

小さい子どもは自分の感情をうまくコントロールしたり、言葉に置き換えることができません。そのため、イライラや寂しさ、悔しさといったやりきれない感情が募ったとき、それが「噛む」「叩く」といった行動につながってしまうケースがあるようです。

そのため、多くの場合は心の成長とともに自然と感情がコントロールできるようになり、噛みグセも自然と治っていきますが、保育園などでトラブルを起こさないためにも、改善に向けた「訓練」を行うことは重要でしょう。

【感情的に怒鳴らず、静かに諭す】

親の目の前で子どもが誰かに噛みついてしまったときは、すぐに「その行為がいけないこと」であると教えましょう。しかし、その際は感情的に叱りつけるのではなく、言い含めるように丁寧に伝えることがポイントです。子どもはケンカの時だけでなく、相手に自分の好意を伝えたい場合にも噛みつきという行動に出ることがあります。そうしたケースでは、当人は「甘えているだけなのに頭ごなしに怒られた」ことで混乱してしまいます。「噛まれたら痛いんだよ」と相手の傷みを伝えながら、何度も繰り返し、根気強く諭してあげましょう。

【子どもの気持ちを言葉に置き換えてあげる】

前述のように、子どもはやり場のない感情を噛むという行為で発散しています。そのため、子どもが噛んでしまった場合は、「おもちゃをとられて悲しかったんだね」「○○ちゃんが他の子と遊んでいて寂しかったの?」などと、子どもの声にならない気持ちを言葉に置き換えてあげることが重要です。感情をストレートに行動に移す前に言葉へと変換する訓練を積むことで、いつしか噛みグセをコントロールできるようになるはずです。

【ママの愛情を子どもに伝える】

また、普段から子どものストレスを軽減させてあげることも大事です。日頃からスキンシップを密にとるなど親子の時間を共有し、子どもに「ママから愛されている」という安心感を与えてあげれば、噛みつき行為につながるような鬱憤も溜まりにくくなります。短い時間でも、子どもを抱きしめる、撫でるといった愛情行為を習慣化するといいでしょう。

噛んだ側、噛まれた側、どちらの立場でも悩ましいこの問題。深刻化する前に、親がきちんとケアしてあげましょう。
(文・前田智行)