【スポンジケーキの基本】必要なツールやテッパンレシピをご紹介!

【スポンジケーキの基本】必要なツールやテッパンレシピをご紹介!

基本の材料と役割

(画像出典)PIXTA

失敗しないためには、材料の役割をきちんと知ることが大切です。

卵白に含まれるたんぱく質は、空気を抱え込み泡立つ“気泡性”という作用があります。
さらに卵は熱を加えることで凝固するので、しっかりと泡立った卵が入った生地をオーブンで焼き上げることで、ふわふわとした食感のスポンジケーキができるのです。

薄力粉

薄力粉に水と力が加わると、グルテンというたんぱく質が作られます。グルテンは、粘りと弾力のある物質で、膨らんだ生地を支える骨格の役目をします。
また、スポンジケーキのもちっとした弾力もグルテンのおかげです。

砂糖

最も大きな役割は、甘みをつけることです。
その他にも、卵の余分な水分を吸収し泡立ちをよくする、生地中の水分を抱き込みしっとりとした食感にするといった役割も担っています。

バター

バターの主な役割は、コクとしっとり感を与えることです。

牛乳

水分量を増やすことで、口溶けがよくなります。

フレーバー

ココアパウダーや抹茶を混ぜ込むことで香りや味をつけます。
プレーンのスポンジケーキのレシピにフレーバーを加える際は、必ず薄力粉の分量からフレーバー粉の分量を減らします。

置き換えの目安は以下の通りです。

フレーバーの種類 置き換えの目安
ココアパウダー 薄力粉の20%
抹茶 薄力粉の5%
いちごパウダー 薄力粉の5%

フレーバーをつけるときは、事前に薄力粉とよく混ぜ合わせふるっておくことがポイント。そうすることでムラなく均等に混ざります。

よくある失敗「膨らまない」の原因と解決方法

スポンジケーキで一番多い「膨らまない」という失敗はなぜ起こるのかを解説します。

卵の泡立て不足

最も多いのは、卵の泡立て不足です。ジェノワーズ生地とビスキュイ生地、それぞれ泡立てのポイントを紹介します。

ジェノワーズ生地

卵液の温度を36度前後まで上げると泡立ちやすくなるため、湯煎にかけながら泡立てます。温度は、キッチン用温度計を使う、または手の甲に卵液をつけ人肌くらいであることを確認しましょう。

生地を持ち上げたときにリボンのような帯状で流れ落ち、落とした生地の跡がしっかりと立体的に残る状態(リュバン状)になるまで泡立てます。


ビスキュイ生地

卵白は泡立てる直前まで冷蔵庫に入れてしっかりと冷やした状態で泡立てます。
また、砂糖を最初に入れると空気が含まれにくくなり泡立ち不足になるので、白っぽくもったりするまで泡立ってから数回に分けて砂糖を入れるのもポイントです。

(画像出典)PIXTA
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薄力粉を入れた後の混ぜすぎ・混ぜ不足

薄力粉は、混ぜすぎるとグルテンが必要以上に出て粘りがある生地になり膨らみません。また、混ぜすぎると気泡も潰れるので、膨らみ不足の原因になるのです。

ただ、混ぜ不足の場合も生地のキメが整わず、均等に膨らみません。薄力粉を入れて混ぜると、ツヤが出て滑らかになる瞬間があるので、それを見極めましょう。


型に入れる時に気泡を潰している

せっかくいい状態の生地ができても、型に入れる時にゴムベラで何度も触ったり高すぎる位置から生地を落とすとどんどん気泡が潰れます。

これを解消するためには、あらかじめボウルを傾け生地を一箇所に集めてゴムベラで触る回数を最小限にし、低い位置から一気に流し込むことが大切です。

オーブンの温度が低い

低い温度で焼くと生地が持ち上がらず膨らみが悪くなります。家庭用の電気オーブンは小さいため、ドアの開閉で庫内の温度が下がってしまいます。
焼成温度よりも10度ほど高めの温度で予熱をし、生地を庫内に入れてから温度を下げて焼き上げましょう。

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