●子どもより低い目線で新鮮な写真に
まずは、構図について教えていただきました。
「子どもを撮影するとき、もちろん高い位置からでも構いませんが、いつも同じになってしまうのであれば、下から撮ってみると新鮮味のある写真になります。空も写るので、背景もシンプルになります」
【上・上から撮影/下・下から撮影】
上からの目線と下からの目線では、子どもの表情が違って見える。
●おそとでも、背景をシンプルにしたいなら
きょん♪さんによると、子どもが主役になるような写真を撮るコツは、背景をシンプルにすること。おうちで写真を撮るときは、背景を床・壁・天井にすると、背景がごちゃごちゃせず、シンプルに見えます。おそとでは、どのような工夫が必要なのでしょうか?
「おそとで写真を撮るとき、関係のない人や看板などが写り込むと、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。芝生もしくは樹、空、壁など、シンプルな背景にすることで、子どもをメインの写真にすることができます」
【上・背景がごちゃごちゃ/下・背景がすっきり】
比較すると、背景が芝生だけの方がすっきりとして、より子どもが引き立って見える。
●動いている子どもを撮るときのコツは、距離感!
走り回る子どもの顔を撮るのって、とっても難しいですよね。実は、動く子どもを撮るときは、遠くからシャッターチャンスを狙うほうが、撮りやすいのだそう。
「動いているところを撮影するなら、引いて。表情を撮りたいときは、止まっているときに寄って撮るのがコツです」
動いている子どもに近づいて撮影しようとすると、子どもがフレームから外れてしまったり、ブレてしまったりします。
しかし、離れた距離からなら、カメラを少し動かせば、簡単に子どもの動きを追うことができます。
【上・距離が近い/下・ちょうどいい距離感】
●連写で撮ろう
動いている子どもを撮ると、ピントがあわずに全体がボケてしまったり、ブレてしまったりすることも。子どもと追いかけっこをしながら撮影していたきょん♪さんに、動く子どもをきれいに撮る秘けつを教わりました。
「動きを撮るときは、連写で撮るのがオススメ。あとからベストの写真を選びましょう。動いているところを撮影すると、どうしてもブレたり、瞬きで目が閉じていることもあるので、連写にしておくと、そのうちの一枚はいい写真だったりします」
とにかく、たくさん取ることが大事、ときょん♪さん。
【連写】
連写で撮影した3枚のうち、ベストショットは真んなかのもの。風船で顔が隠れることなく、いきいきとした表情が写っている。
●雨の日や、曇の日でもおそとで撮影できる
この日は、朝から大雨が降った日。ようやく雨がやんだ午後、曇り空の下で、おそとで遊ぶ子どもの写真を撮影しました。
実は、やわらかい雰囲気の写真を撮るには、光が強く、影が濃く出てしまう晴れの日よりも、曇りの日の方が適しているのだそう。
また、雨の日であれば、レイングッズに身を包んでおそとで遊ぶ子どもを、室内から撮影するのもオススメときょん♪さんはいいます。傘や長靴はカラフルで可愛いものが多いので、子どものゴキゲンに。写真に残しておきたいシチュエーションですよね。
逆に、晴れた日であれば、木陰で撮影するとやわらかい写真になるそうです。
写真家きょん♪さんから教えていただいたコツやテクニックの数々は、どれもすぐに取り入れられる技。みなさんも、きょん♪さん直伝のテクニックで、素敵な写真を撮ってください!
●フォトブックのススメ
写真は、スマホやカメラにデータとして保存しているだけではもったいない。これまでの成長記録として眺めたり、プリントして誰かに見せたり、フォトブックにしてプレゼントしたり…写真には様々な楽しみ方があります。
きょん♪さんから教わったテクニックを使って、フォトブックを作ってみてはいかがでしょうか?
フォトブックに使う写真は、すべてがホームラン級の良い写真である必要はなく、例えば運動会が終わって、帰ってきた後の泥だらけの運動靴だとか、お弁当のような脇役的な写真がドラマを作るのだそう。
「子どもの写真だけでなく、子どもの周りのアイテムにも注目してみてください」と、きょん♪さん。イベント当日だけでなく、イベントの前も撮影しておくと、フォトブックを作る楽しみが一層ふくらみますね!
(文・大熊マナミ)
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