1日の塩分摂取量の目安は?日本人の目標量や簡単にできる減塩のコツを管理栄養士が解説

1日の塩分摂取量の目安は?日本人の目標量や簡単にできる減塩のコツを管理栄養士が解説

塩分の排出にはカリウムを摂ろう

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減塩を心がけると同時に、「カリウム」というミネラルを意識して摂ることも大切です。カリウムには摂りすぎたナトリウムを排出してくれる働きがあり、塩分の摂りすぎを調整してくれます。

カリウムは以下の食材にとくに多く含まれます。

・ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、枝豆などの野菜
・里芋、さつまいも、じゃがいもなどの芋類
・わかめ、ひじきなどの海藻類
・豆腐、納豆、大豆、あずきなどの豆、豆加工品類
・アボカド、バナナ、キウイフルーツなどの果物

このような食材を積極的に食事に取り入れるようにしましょう。

塩分摂取量に関するよくある疑問

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塩分の摂取量のよくある疑問について解説します。

塩分は減らし過ぎても大丈夫?

塩分を減らし過ぎると身体に悪いのでは?と考えるかもしれませんが、実はヒトに必要な塩分(食塩相当量)は多くありません。

最低限必要と考えられる量は、世界保健機構(WHO)のガイドラインではナトリウム量で200~500mg(食塩相当量で約0.5~1.3g)、日本人の食事摂取基準では1.5gとされています。

食材自体にナトリウムが含まれていることもあり、少々の減塩では最低限必要な量を下回ることはないと考えられています。

ただし、多く汗をかく場面では熱中症対策として適量の塩分摂取がすすめられているため、全く塩分を摂らないというのは控えた方がよいでしょう。

夏の塩分摂取量は増やした方がよい?

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熱中症対策で、夏は塩分を多く摂取した方がよいのでは?と思うかもしれませんが、通常の食生活を行っている方は増やす必要はないとされています。

日本人は塩分を摂りすぎていることもあり、3食きちんととっていれば塩分の量は十分です。水分補給をしっかりと行い、熱中症対策をしましょう。

しかし、屋外での作業や、運動する場面などで多量に汗をかく場合は、水分と一緒に適度な塩分摂取がすすめられています。この場合でも、普段の食事でたくさん塩分を摂るというよりは、汗をかいたときに水分と一緒に塩分を補給できるよう工夫するとよいでしょう。

※参照:日本高血圧学会「夏の日常生活における水分と塩分の摂取について:熱中症予防と高血圧管理の観点から」