「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の両方を取り入れよう
鉄分を摂取するときは、「ヘム鉄」「非ヘム鉄」と呼ばれる2種類の鉄分を両方取り入れることが大切です。ヘム鉄と非ヘム鉄は以下のような違いがあります。
- ヘム鉄…レバーなどの動物性の食品に主に含まれ、体内への吸収率は50%とされており吸収がよい
- 非ヘム鉄…ほうれん草などの植物性の食品に主に含まれ、体内への吸収率は15%とされておりヘム鉄より吸収率が低い
貧血を対策する食べ物として「ほうれん草」「ひじき」をイメージする方は多いと思いますが、これらは非ヘム鉄にあたるため吸収率は低くなります。つまり、レバーや牛肉といったヘム鉄を含む食べ物を積極的に取り入れる方が、鉄分の摂取という観点では効果的なのです。
ただし、レバーや牛肉ばかり食べていると栄養が偏ってしまうため、非ヘム鉄を含む食べ物もあわせて取り入れるのが、鉄分を補給しながらバランスよく食事をとるコツです。
非ヘム鉄はビタミンC・動物性たんぱく質で吸収率アップ!
非ヘム鉄は、ビタミンCや動物性たんぱく質と組み合わせて摂ることで吸収率アップが期待できます。
ビタミンCはピーマン、ブロッコリー、ほうれん草などの野菜、キウイフルーツ、柿、オレンジ、レモンなどの果物、じゃがいも、さつまいもなどの芋類に含まれます。また動物性たんぱく質を含む食べ物には、肉や魚、卵などがあります。
特定の食べ物を意識するというよりは、野菜や果物などとあわせて、肉や魚、卵をとるバランスのよい食事を心がけるとよいでしょう。
鉄分が補給できる食べ物一覧
ヘム鉄と非ヘム鉄に分けて、鉄分を補給できる食べ物を紹介します。
ヘム鉄を含む食べ物
吸収のよいヘム鉄は、主に動物性の食べ物に含まれます。ヘム鉄を含む食べ物には、以下のようなものがあります。
レバーや肉、魚などに多く含まれますが、食べすぎると脂質やたんぱく質の過剰摂取に繋がってしまいます。次に紹介する非ヘム鉄も組み合わせて、適量を取り入れるようにするとよいでしょう。
非ヘム鉄を含む食べ物
ヘム鉄に比べると吸収率の低い非ヘム鉄は、主に植物性の食べ物に含まれます。ビタミンCや動物性たんぱく質を含む食べ物と一緒にとると吸収率アップが期待できるので、組み合わせていただきましょう。
あさり、しじみは動物性の食べ物にあてはまりますが、ヘム鉄、非ヘム鉄どちらとも含んでおり、非ヘム鉄の方が多く含まれるとされているため、こちらに分類しています。
※参照:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」,厚生労働省 「e-ヘルスネット(貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう)」
配信: トクバイニュース