「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係には、さまざまな暗黙のルールがあるらしい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、暗黙ルールを考察する。
写真ACより
赤ちゃんが産まれて、最初に経験する育児といえば、授乳とおむつ替えだろう。特におむつ替えは、ママにとって2~3年間は避けられないルーティンといえるだけに、おむつをめぐるトピックへの関心は高いように思う。最近ではママタレの元モーニング娘。・藤本美貴が、インスタグラムに高級おむつ「Mirafeel(ミラフィール)」を着用した子どもの画像をアップして話題となったが、同じく子育て中のママの興味を引いたのだろう。
ママ友との間でも、使用しているおむつは「メリーズ」か「パンパース」か「ムーニー」かといった話や、使用済みおむつの処理に関する話題が出るという人は多いはず。今回は、そんなおむつをめぐる「暗黙のママ友ルール」を知り、驚いてしまった……という女性のエピソードを紹介する。
「おむつ捨てていっていいよ」の一言がないのは、気が利かない証拠?
関東近県で10カ月の娘を育てている菫さん(仮名・36歳)は、年末年始に実家のある東海地方に帰省した。その時、ある「暗黙のママ友ルール」に出くわし、疑問に感じたという。「ママ友の家に行った際に、『使用済みのおむつって、出先ではどうすべきなんだろう』って気になったんです」と言う。
「地元で子育てをしている友人Mの家に、高校時代の同級生で集まりました。Mは保育園に通う3歳と、1歳になる姉妹を育児中。ほかにも1歳になる女の子と、ちょうど2人目を妊娠中の友人S、そして私の3人が久しぶりに顔を合わせました」
しかし、帰り道でSさんが、みんなが集まる場を提供したMさんに対して、“お小言”を言い出したという。
「『Mって、ちょっと気が利かないよね』って言うんですよ。最初は、お菓子やジュースなどがあまり用意されていなかったことについてかなと思ったのですが、聞いてみると別の話で。私とSが、途中で何度かおむつ替えをしたのに、Mのほうから『おむつ捨てていっていいよ』の一言がなかったから、『気が利かない』ということでした」
母乳やミルクが中心の0歳児とは違い、徐々に大人と同じ物を食べるようになる1歳児は、尿や便の量も増え、臭いもきつくなってくる。そのため、Sさんも「もちろん、持ち帰るのが普通だし、もし捨てたかったら確認しなきゃとは思ってるんだけど」と言っていたそうだが、「でも、私はママ友が家に来たら、先に『捨てていってね』と声をかけるし、逆にそうやって言われることがほとんど。お互い、持って帰るのは面倒だってわかってるから、周りのママ友の間では『捨てていっていいよ』の一言は、マナーというか、暗黙のルールみたいになってる」と漏らしていたという。
うんちをした使用済みおむつは「持ち帰りたくない」が本心?
「招いた側のMからその一言がないと、『捨てていい?』とは聞きづらかったって言うんです。結果としては、Sが『このおむつどうしよう』と、Mにそれとなく確認してから、専用ごみ箱に捨てていいことになりました。Sは、『まぁ、長い付き合いだから思い切って言ったけど、子どもが産まれてから知り合ったママ友には言えないよね。だから先に向こうから言ってほしい!』と笑っていました。確かに、特にうんちをした使用済みおむつを持ち歩くのって嫌ですよね……。出先で気になることの一つかも」
使用済みおむつを捨てる「Deefre おむつが臭わない袋」が、ママたちの間で必需品といわれるなど、その臭い対策は重要な問題といえる。ただ、いくらそういった袋を使っても、汚れたおむつをそのまま持ち歩くと、カバンの中で臭うこともあるだけに、できれば持ち帰りは避けたいところ。そんなママたちの本心が、Sさんのママ友界隈では「暗黙のママ友ルール」となった……というのが、今回のケースだった。
配信: サイゾーウーマン