親権者を変更したい場合に知っておくべき9つのこと【弁護士が解説】

親権者を変更したい場合に知っておくべき9つのこと【弁護士が解説】

離婚で子供の親権者を夫か妻のどちらかに決めていても、後日、親権者を変更することも可能です。

たとえばこんなケースがあります。

  • 夫の不倫がショックでうつ状態になってしまったために、夫の言われるままに親権を渡してしまった
  • 妻を信じて子どもの親権を渡したものの、恋愛に夢中で子どもの面倒をほとんどみていないらしい

このような場合、子どものために親権者を変更したいと希望されることでしょう。

実は、離婚後、一度親権者を決めてから親権者の変更が認められる場合は非常に限定的です。ただ、それが子どものためになるのであれば、変更するべきでしょう。

今回は、「それでも何とか親権者を変更したい!」という方に向けて、

  • 親権者変更の方法
  • 親権者変更を認めるかにあたって判断される事情
  • 親権者変更調停手続の流れ

について書きました。ご参考頂ければ幸いです。

1、親権者変更はできる?

まず、そもそも一度決めた親権を変更できるのでしょうか?

離婚時には様々な事情を踏まえて親権をどちらが持つか判断されたかと思います。もし裁判手続きや調停手続きを経て離婚されたということであれば、親権についてかなり激しく争ったのではないでしょうか?

離婚する際には夫婦間の話し合いで親権を決めることができましたが、実は、離婚後に親権を変更する場合には、双方の同意があった場合でも話し合いのみではできません。

仮に離婚協議書に「子どもが10歳になったら親権者を母親から父親に変更する」と記載しておいたとしても、父母の話し合いのみでは親権の変更はできません。

その理由は、法律が「一度決めた親権は子どものためにもコロコロ変えるべきではない」と考えているためです。

子どもにとって、親権者が変わるということは苗字が変わったり環境が変わったりと、精神的にも負担が大きくあまり良い影響を与えないと考えられるからです。

つまり、親権者の変更はできるものの、夫婦の話し合いのみで変更できるものではありません。

2、親権者の変更はどのような方法でできる?

では、親権者変更はどのような方法でするのでしょうか?

親権を変更する方法は、法律で決まっています。

(1)親権の変更は親権者変更調停で!

では、親権はどのような方法で変更できるでしょうか?

結論からいうと、親権変更調停という手続きを利用することによって親権の変更は可能です。

①親権者変更調停とは?

そもそも親権者変更調停は、離婚時に決めた親権を変更することを目的とする調停です。

法律上、離婚する際に決めた親権を変更するためには、家庭裁判所の調停・審判をしなければならないことになっています。

例え調停において父母の間で親権変更について話がついていたとしても、他の調停とは異なり、家庭裁判所調査官が子どもの福祉を判断するために調査をします。

もっとも、父母間で親権変更に合意がある場合にはない場合に比較して親権変更は認められやすくなるでしょう。

②家庭裁判所調査官とは?

子どもが父母の親権争いに巻き込まれると、長期間にわたって深刻な心の傷を受けます。

特に一度決めた親権を変更するという場合、離婚後の子どもの気持ちや環境に配慮しながら離婚後の親子関係を慎重に判断していくことが必要です。

そして判断をするためには現状の調査が必要不可欠となります。

裁判所の命令を受けてこのような調査をするのが家庭裁判所調査官です。

家庭裁判所調査官は、親と会うほか,子どもと会ったり、家庭訪問、学校訪問などを行います。

(2)例外的に親権者変更調停の申し立てが不要な場合がある

もっとも、例外的に認知した父を親権者に指定する場合(例えば、離婚後に生まれた子の親権者を父に指定する場合)には、父母の合意に基づき届出をすることができます。

そのため、調停などの家庭裁判所の手続は不要です。

(3)祖父母は親権者となれない

「親権者」は、父親か母親のどちらか一方しかなることができません。

場合によっては、父母と過ごすよりも、祖父母と過ごす方が子どもの福祉に良いというケースも考えられます。

しかし、法的に祖父母が孫と一緒に暮らすことは可能です。

①孫を養子とする

孫を祖父母が養子縁組する場合、祖父母双方が養子縁組をしなければならないと民法で定められています。

さらに、孫が15歳未満であれば、親権者の承諾が必要です。

このとき、親権者の他に監護者がいる場合にも、親権者と監護者の承諾を得なければなりません。

②「監護者」として祖父母を指定する

親権者とは別に、「監護者」を指定することも可能です。

監護者とは、子どもに対して監護教育を担う者のことをいいます。父母以外にも監護者となることが可能です。

「親権者を父親か母親として、子どもの世話を主にするのは祖父母が適任である」というケースも考えられます。

このような場合には、祖父母が監護者指定の調停を申し立てることで、監護者となることも可能です。

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