意外に知らない?台風の予想進路の見方、上陸・接近・通過などの用語について知ろう

意外に知らない?台風の予想進路の見方、上陸・接近・通過などの用語について知ろう

台風の進路予報

台風や、台風に発達すると予想される熱帯低気圧が発生して、日本に接近すると予測された時には、気象庁から台風の予想進路図が発表されます。
台風の予想進路図では、台風の現在地を×印で示されて、×印を中心に赤い実線の○で囲みます。この赤い丸が、暴風域です。このエリアでは、平均風速25m/s以上、屋根瓦が飛ばされたり、樹木が折れるくらいの風が吹いています。赤丸のさらに外側は、黄色の円で囲まれます。この黄色の円が、強風域。黄色の円のエリアでは、平均風速15〜24m/s、取り付けの悪い看板が飛ぶこともあるくらいの風が吹いています。

さらに、今後台風が進むと思われる範囲を、白い実線と点線で囲んでいます。日時と一緒に示される点線の円は、その時に台風の中心が入る確率が70%と予想されるエリアです。台風は必ずしも円の中心を進んでいくわけではなく、円の端にお住いの地域がかかっていたら、台風に直撃される可能性もあるということです。
時間を追っていくと、この予報円は大きくなっていくことがありますが、これは台風の大きさや強さとは関係ありません。それだけ台風の進路が読みづらくなっているということです。

また、進路予想図では、白い点線の丸を結ぶ白い直線の周りを赤い実線で結んで示されますが、これは台風の中心が予報円の中を進んだ場合に、暴風域に入る可能性のある範囲です。「暴風警戒域」と呼ばれています。台風の中心が予報円内に進んだ場合に、5日(120時間)先までに、暴風域に入る可能性のある範囲を示しています。
暴風警戒域や暴風域、強風域は、最大風速が小さい場合には、表示されないこともあります。

台風の大きさと強さ

こうした、台風中心や進路の予測、強風域、暴風域、暴風警戒域などと合わせて、台風の大きさと強さを伝えられます。
台風の大きさは、「大型の(大きい)台風」や「超大型の(非常に大きい)台風」といった言葉で表現されます。
「大型(大きい)」台風は、強風域の半径が500km以上から800km未満。東京から大阪まで高速道路に乗った時の距離が500kmなので、「大型(大きい)台風」は半径が東京から大阪くらいまでと考えると、その大きさをイメージしやすいかも知れません。
「超大型(非常に大きい)」台風になると、強風域の半径は800km以上。東京から大分が約790km、東京から北海道・札幌が約830kmなので、日本の本州ほぼ全域が強風域に入ってしまうほどの大きさということになります。

台風の強さは、「強い」「非常に強い」「猛烈な」という言葉で表現されます。これは、風の強さです。
「強い」台風では、最大風速が33m/s以上、44m/s未満。何かにつかまっていないと立っていられないくらいの風です。自転車やバイク、家屋などの屋根が飛ばされたり、列車の客車が倒されることがあるくらいの風が最大で吹く可能性があるということです。
「非常に強い」台風では、最大風速は44m/s以上、54m未満。小石が飛び、子どもや高齢者は飛ばされることがあるくらいの風です。ブロック塀で倒壊するものも出てきます。
「猛烈な」台風は、最大風速が54m/s以上。電柱や木造家屋が倒れたり、鉄塔が曲がるほどの風が最大で吹きます。窓ガラスは割れ、樹木は根から倒されるほどの風です。

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