
●親が思う帰宅時間の影響
マイナビが2014年4月に、子持ちの共働き夫婦(227人)を対象に実施した「仕事からの帰宅時間」に関するアンケート結果によると、親の帰宅時間が子どもに影響を与えると考える親は、全体の7割ほど。約半数の家庭が「16~19時に帰宅」すると答えており、「早く帰ることで、家族の仲が良くなっている」「子どもとスキンシップが取れている」というプラスの意見が挙げられています。反対に悪い影響として、遅く帰ることで、「しっかりした夕食が作ってあげられないこと」「あまり遊んであげられない」「自分にあまり懐いてくれない」という意見が見受けられました。
●かわいそうと思うことが問題?
内閣府が発表している「男女参画社会の形成状況」では、平成26年度時点で、共働き家庭が1077万世帯、専業主婦家庭が720万世帯と、夫婦共働き世帯が大きく上回っています。それでも昔からの価値観で、「母親が働いている=子どもがかわいそう」と考える人がまだ多いのも事実。「子どもが育つ魔法の言葉」の著者であるアメリカ人作家のドロシー・L・ノルテの「子どもは憐れみを受けて育つと、自分をかわいそうだと思うようになる」という言葉があります。ママが「自分が働いているせいで、子どもにかわいそうな思いをさせている」と考えることこそが、子どもの「自己否定」を促し、人格形成に悪影響を与える原因になりかねません。
●子どもに与える共働きのメリット・デメリット
共働きのイメージとして、家計は助かるが、子どもにはデメリットだらけというイメージがあります。しかし実際は、「寂しい思いをさせる」「危険な目に合わないか心配」といった、親が感じるデメリットがほとんどで、子どもにとってはそうでないケースも少なくないようです。一人で過ごす時間が長くなることで自立心が育ち、時間管理ができるようになる、親との約束を守るようになるといったメリットも。
学業についても、「働き出してから、自分で進んでやるようになった」という声もあり、必ずしも、共働きであることが影響するわけではないようです。両親が働いているか、そうでないかに関わらず、子ども自身の自立心の向上が重要なのだとか。
●寂しいサインは見逃すな!
とはいえ、まだまだ子ども。寂しくなるときがあって当然ですよね。「笑顔が薄れる」「抱っこをねだる」「かんしゃくを起こす」「絵に描いた人物の顔が笑っていない」など、寂しいサインを出してくることもあるのだとか。そんな時には「目を見て話す」「子どもの前で愚痴を言わない」「仕事中でもこまめに連絡する」「手紙交換」といったケアを忘れずに! コミュニケーションが不足しないような工夫をしてみてください。甘えてきた時に、疲れているからと突き放すのはNG。
共働きは子どもにとって悪いことばかりではないようです。どちらかといえば、親が一方的に感じている負い目の方が問題なのかもしれません。共働きだからと、あまりマイナスに捉えず、子育てに自信を持って、愛情を存分に注ぐことが大切です。
(文・姉崎マリオ/考務店)
親子のコミュニケーションが大切!
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