離乳食「初期」っていつから?基本知識とおすすめの食材を紹介!

第140回 みんなが共感!ママのお悩み
初めての子育てでは、離乳食を始めるタイミングが分からない人も少なくありません。赤ちゃんの成長に適した離乳食の開始時期を、使う食材や注意点と併せて紹介します。離乳食を食べてくれないときや食べすぎるときの対処法もチェックしましょう。

離乳食「初期」はいつから?

母乳やミルクのみの時期を終え離乳食を始めるのは、いつごろがよいのでしょうか?離乳食を始める時期に赤ちゃんが見せるサインや、この時期に赤ちゃんへ離乳食を食べさせる目的を見ていきます。

一般的には生後6カ月ごろ

一般的に生後6カ月を迎えると離乳食を始めるケースが多いでしょう。ただし6カ月になったからとすぐに離乳食を始めると、赤ちゃんの準備が整っていないこともあるかもしれません。赤ちゃんが以下のサインを示しているかをチェックしましょう。

・首が据わっている
・支えがあれば1人で座れる
・大人の食事を食べたそうに見ている

また、初めて離乳食にチャレンジするときには、時間にも気持ちにもゆとりのある落ち着いたタイミングがおすすめです。

食べものを「飲み込む」練習

生まれてから母乳やミルクしか口にしていない赤ちゃんは、ほかの食べものを上手く飲み込めません。離乳食初期の食事は、食べものを上手に飲み込む練習が目的です。

そのため、嫌がるようであれば無理に食べさせる必要はありません。栄養のほとんどを母乳やミルクから摂取している時期のため、離乳食を食べなくても栄養不足の心配は不要です。

また、母乳やミルクを飲むために必要な「哺乳反射」が残っていると、舌が反射的に押し出され上手く飲み込めない場合があります。離乳食を始める前に小さなスプーンを軽く赤ちゃんの口に入れ、舌で押し出さなければ、離乳食を食べる準備が整い始めている状態です。

離乳食初期の基本知識と進め方

離乳食を始める際は、どのように進めていけばよいのでしょうか?1日に食べさせる離乳食の回数やおすすめの食材、調理方法を紹介します。

初期は「1日1回食」

大人は1日に3回食事をとる人が多いものですが、生後6カ月ほどの赤ちゃんにとって1日3回の離乳食は多いといえます。1日1回食から始め、少しずつ回数を増やしましょう。

量もまた、最初は小さじ1杯からスタートします。2日目までは小さじ1杯、3〜4日目は2杯というように、徐々に増やします。

この時期の赤ちゃんの食事は母乳やミルクが基本です。例えば、母乳やミルクを1日5回飲んでいるなら、このうち1回は離乳食を食べさせたあとに、赤ちゃんが飲みたがる分だけ授乳します。

離乳食初期の食材

離乳食は10倍がゆから始めます。最初は野菜や魚は使わなくても構いません。鍋やおかゆを作る調理器具に米と水を1:10の割合で入れ柔らかく炊いたら、なめらかな食感になるよう裏ごししてから食べさせます。

おかゆに慣れてきたら、にんじん・かぼちゃ・かぶなど甘味のある野菜がおすすめです。野菜の次は、豆腐や白身魚といった食材も食べられるようになります。

食材を増やすときには1日に1種類ずつと決めておくと、万が一体調に変化が表れたときにも対応しやすいでしょう。

調理形態は「なめらかにすりつぶす」

食材はすべて、なめらかにすりつぶします。生後6カ月ごろはまだ歯が生えそろっていないため、無理なく飲み込めるかたさ・なめらかさでなければなりません。

離乳食に使う食材は基本的に加熱し、十分に柔らかくすることが大切です。加熱したら赤ちゃんが食べやすいよう、裏ごし器・すり鉢・おろし器などを使い、ポタージュ状にしましょう。

食材に味付けは不要ですが、すりつぶしたときにパサつくようであれば、お湯や無塩の出汁で伸ばしてかたさを調節します。調理する時間がとれない場合は、手軽に離乳食を用意できるベビーフードを利用すると便利です。

離乳食を始める際の注意点

大人より免疫力の低い赤ちゃんが食べる離乳食は、食材や衛生管理に注意が必要です。また上手に飲み込む練習になるよう、食べさせ方のコツも押さえておきましょう。

食材と衛生面の管理

健康な大人であれば問題がなくても、赤ちゃんに食べさせてはいけない食材があります。例えば、はちみつは乳児ボツリヌス症の原因になるため、1歳になるまでは食べさせてはいけません。

牛乳も、飲みものとして与えるのは1歳を過ぎたころと推奨されているため、離乳食初期には飲ませないよう注意しましょう。

衛生管理にも注意が必要です。調理前は手をきれいに洗い、調理器具も清潔な状態で使います。また、水分が多く薄味の離乳食は腐りやすいため、調理後はすぐに食べさせるのが基本です。一度残した離乳食は食べさせないようにしましょう。

食べさせ方のコツ

離乳食初期の目的は、食べものを上手に飲み込む練習です。赤ちゃんが自分で唇や舌を動かし飲み込むときのコツをつかめるよう、食べさせるときはスプーンの先端を下唇に乗せるだけにします。

赤ちゃんが自分で口を閉じるまで待ち、飲み込んだのを確認したらスプーンを引き抜きましょう。スプーンを口の中まで入れると飲み込む練習にならないだけでなく、のどにぶつけてしまう危険性もあるため、唇に乗せるだけにとどめます。

離乳食を食べてくれないときは?

これまで母乳やミルクだけしか飲んだことのない赤ちゃんにとって、離乳食は未知のものです。最初は上手く食べられないこともあるでしょう。食べられない・食べすぎるといったときの対処法をチェックしておくと安心です。

最初は食べてくれなくてもOK

離乳食初期は食べてくれなくても問題ありません。食感が嫌で吐き出してしまうことや、温度が熱すぎたり冷たすぎたりして拒否することもあります。

例えば、10倍がゆの舌触りが嫌で食べないようなら、おかゆの上澄みである重湯(おもゆ)を食べさせてみましょう。とろみのある液体のため、食感が気になりにくいはずです。

離乳食の温度も確認します。母乳やミルクと同じ人肌になるよう調節すると、すんなり食べてくれるかもしれません。

ただし、工夫しても食べないこともあります。気分や体調で嫌がっている可能性もあるため無理に食べさせず、翌日以降に再チャレンジしてみましょう。

ミルク・母乳を活用する方法もあり

離乳食を食べてくれないときは、これまで口に入れたことのない味やにおいに戸惑っているのかもしれません。食材をペースト状にするときにミルクや母乳を加えると、赤ちゃんの慣れた味に仕上がって食べてくれる場合があります。

舌触りがなめらかになるよう、すりつぶしてから裏ごしして、さらに食べやすくすることも大事です。

味・食感が母乳やミルクに近づくよう工夫しても食べないときは、まだ哺乳反射が残っている可能性があるため、1~2週間様子を見てから離乳食を再開してみましょう。

反対に食べすぎるときは?

赤ちゃんによっては、たくさん食べたがることもあるでしょう。離乳食初期の食べすぎは、赤ちゃんの消化機能に負担がかかる可能性があるため、おすすめできません。

離乳食を食べたあとに嘔吐や下痢・便秘をしたり、体重が急激に増えたりしたら食べすぎのサインです。

目安量以上を食べすぎるときには「これでおしまいだよ」と声をかけてから、離乳食を終わりにしましょう。

まとめ

離乳食を始める時期は生後6カ月ごろです。10倍がゆから始め、慣れてきたら野菜や豆腐・白身魚など食材を増やします。母乳やミルクの食感に近づくよう、なめらかにすりつぶすと食べやすいでしょう。

1日1回小さじ1杯から始め、量・回数どちらも少しずつ増やします。離乳食初期は飲み込む練習を目的としているため、赤ちゃんが上手く飲み込めるよう、食べさせ方にも気を付けましょう。

離乳食初期の栄養摂取は母乳やミルクがメインです。どうしても嫌がるなら、無理に食べさせる必要はありません。衛生面や食べさせ方に注意しつつ、赤ちゃんが楽しく離乳食を食べられるよう、少しずつ慣らしていきましょう。

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