ベビーローションの役割って?
赤ちゃんの肌は水分が蒸発しやすく、乾燥による肌トラブルを起こしやすいものです。乾燥から肌を守るためには保湿ケアが大切ですが、赤ちゃんの保湿剤にはベビーローションを始め、ベビーオイルやベビークリームなどがあります。
それぞれと比べたときのベビーローションの役割や、効果的な使い方を紹介します。
赤ちゃんの保湿ケアの基礎!
赤ちゃんの保湿アイテムにはベビーローションのほかにもベビーオイルやベビークリームなどがありますが、なかでもベビーローションは基礎的な役割を担うアイテムです。
それぞれ配合されている水分と油分のバランスに違いがあり、各役割も異なります。
水分の多いベビーローションは肌にうるおいを与え、油分の多いベビーオイルはうるおいを閉じ込める役割があります。ベビークリームは水分・油分のバランスを取ったアイテムです。
うるおいが不足しがちな赤ちゃんの肌には、まずはベビーローションで水分を補ってあげることが大切です。それでも乾燥が気になる場合は、オイルを重ねて水分の蒸発を防いであげるとうるおいをキープしやすくなります。
反対に、水分の足りていない肌にいくらオイルを塗っても十分な保湿は期待できないでしょう。ベビーローションは赤ちゃんの保湿ケアの第一歩といえます。
毎日のお風呂上がりに塗ろう
入浴後は特に肌の水分が失われやすく、乾燥が進みやすい状態です。お風呂上がりの保湿ケアを毎日の習慣にしましょう。
お風呂から上がったら、なるべくはやくベビーローションを塗ってあげるのがポイントです。多くの商品は顔から体まで使えるので、全身にくまなく塗ってあげましょう。塗るときはこすらず、やさしく広げていきます。
保湿が必要なのは、乾燥が気になる冬場だけではありません。夏でも、汗をかきやすかったり冷房の効いた部屋にいることが多かったりと肌の乾燥が起こりやすいため、一年を通して保湿を心掛けましょう。
また、お風呂上がり以外でも、乾燥が気になったタイミングがあればその都度塗ってOKです。
ベビーローションの選び方
ベビーローションを選ぶ際は、配合成分やテクスチャー、容器タイプにポイントを絞って探してみましょう。肌トラブルが気になる人は、薬用タイプという選択肢もあります。
配合されている成分をチェック
デリケートな赤ちゃんの肌に塗るものなので、成分のチェックは欠かせません。ベビーローションに使われている代表的な成分を覚えておくと、商品選びもスムーズでしょう。
主な保湿成分にはグリセリン・セラミド・ヒアルロン酸などがあります。また、ホホバオイル・シアバターなどの保水効果を持つオイル成分が使われている商品もあります。
原料にもこだわる人は、有機栽培の植物を主成分にしたオーガニック製品や、アルコール・香料など刺激性のある成分を含まない低刺激性タイプをチェックしてみてもよいでしょう。
肌トラブルの予防には薬用タイプ
赤ちゃんはあせも・かぶれなどの肌トラブルが起きやすいため、医薬部外品に認定された薬用タイプのベビーローションも多く用意されています。肌荒れ予防と保湿が1本でできるところが、うれしいポイントでしょう。
薬用ベビーローションによく使われている成分には、あせも・にきびなどを防ぐグリチルリチン酸ジカリウムや、保水効果にも期待できるヘパリン類似物質などがあります。
ただし、あくまで予防の範囲であり、起きてしまった肌荒れを治すものではありません。肌荒れしている場合は皮膚科などで相談しましょう。
テクスチャー・使用感も大事
ベビーローションとひと口にいっても、その形状は様々です。さらっとした化粧水のような液体タイプ、しっとりなめらかな質感のミルクタイプのほか、さっぱりとしたジェルタイプなどもあります。
肌への伸びのよさ・なじみやすさだけでなく保湿力にも差があるため、赤ちゃんの肌の乾燥度合いも考慮して選んでみましょう。
汗ばむ季節にはさっぱり系、乾燥がひどくなる冬にはしっとり系と、季節によって使い分けるのもおすすめです。
容器タイプや容量にも注目
毎日使うものだからこそ、使いやすさに直結する容器タイプにも着目しましょう。
容器タイプの主流は「ポンプタイプ」「ボトルタイプ」の2種類です。ポンプタイプは片手でヘッドを押すだけで中身が出せて、赤ちゃんをあやしながらでも、お風呂上りに素早く塗りたいときにでも便利です。
ボトルタイプはヘッド部分がキャップ開閉になっているため、中身が飛び出しにくく携行時にも重宝します。
初めて使う場合は容量の少ないものを選び、赤ちゃんの肌に合うか試してみるとよいでしょう。なお、ベビーローションは防腐剤不使用の商品も多いため、コスパ重視で大容量サイズを購入し長期間かけて使うのはあまりおすすめできません。
赤ちゃんブランドの「定番系」
スキンケア用品だけでなく、哺乳瓶やベビーフード、おむつなどでおなじみの赤ちゃんブランドが出しているスタンダードな商品を紹介します。
低刺激や弱酸性など赤ちゃんの肌への配慮はもちろん、伸びがよくて塗りやすいといったママの使いやすさも考えられており、ベビーローションに欲しいポイントが押さえられています。
ジョンソンベビー「ジョンソン無香ローション」
長い歴史を持つジョンソンベビーは、赤ちゃん用スキンケア製品のパイオニア的存在です。
これ1本で顔から体まで使える全身ローションは、デリケートな赤ちゃんの肌のことを考えて低刺激・無香料・無着色で作られており、生まれたその日から使えます。
保湿成分としてグリセリンを配合しているため、肌にうるおいを与えながら乾燥による肌荒れを防いでくれます。伸びがよくさっぱりとした使い心地なので、毎日続けやすいでしょう。
・商品名:ジョンソンベビー「ジョンソン無香ローション」
ピジョン「ベビーミルクローション」
哺乳瓶などの育児用品で知られるピジョンからは、ベビーローションも多く販売されています。
なかでも本品は、適度なさっぱり感でオールシーズン使いやすいのが特徴です。全身の保湿だけでなく頭皮の保湿にも使えるため、汎用性の高いアイテムといえるでしょう。
セラミドなどからなる配合成分「ピジョン ナチュラルモイスチャー※」が、肌にうるおいを与えてすこやかに保ちます。弱酸性で着色料・香料・アルコールフリーなど、無添加にもこだわっています。
(※ 保湿成分:セラミドNP・イソステアリン酸フィトステリル)
・商品名:ピジョン「ベビーミルクローション」
ミルふわ「ベビーミルキーローション」
ミルふわは、ベビーフードなどで有名な和光堂のベビースキンケアシリーズです。赤ちゃんの肌に合う水分と油分のバランスに着目しており、セラミドやオリゴ糖など4種の保湿成分で肌のうるおいを守ります。
こちらの乳液タイプのローションは、時間をかけずにさっと伸ばせるのにべたつきにくく、使用後すぐに服を着せられます。時短保湿をかなえてくれるため、忙しいママの心強い味方となってくれるでしょう。
香料・着色料・アルコール・鉱物油などを使わない、低刺激処方となっています。
・商品名:ミルふわ「ベビーミルキーローション」
メリーズ「ベビーローション」
メリーズといえば、おむつでお世話になっている人も多いでしょう。赤ちゃんの肌研究を生かしたスキンケアシリーズは、低刺激・弱酸性で新生児から使えるのがポイントです。
乾燥や刺激に弱い赤ちゃんの肌を守るために開発されたローションは、保湿成分のセラミドを配合しています。うるおいを与えることで、肌のバリア機能のサポートを期待できるでしょう。
伸びのよいテクスチャーでべたつかず、顔から体まで塗りやすい使用感です。コンパクトな120mlのボトルタイプなので、外出用にも役立ちます。
・商品名:メリーズ「ベビーローション」
肌荒れ・あせもを防ぐ「薬用系」
肌荒れやあせもなどのトラブルを防いでくれる薬用ベビーローションですが、保湿成分もきちんと備えています。選ぶ際は、パッケージに薬用または医薬部外品と表示されているかをチェックしましょう。
メディベビー「薬用保湿ローション」
お風呂上がりや汗をかく夏場でも使いやすい、さらさらとした質感のさっぱりローションタイプです。
漢方にも使われる甘草由来の有効成分※が、肌荒れ・あせも・にきびを防ぎます。アロエ・セラミド・ヒアルロン酸・スクワランなどの保湿成分も配合されていて、肌にうるおいを与えながらすこやかに保ってくれるでしょう。
開閉がスムーズなワンタッチ式のキャップなので、赤ちゃんを抱っこしながら片手でフタを開けられます。
(※グリチルリチン酸ジカリウム)
・商品名:メディベビー「薬用保湿ローション」
DHC「薬用 ベビーローション」
保湿に優れる天然由来のヒアルロン酸を始め、アミノ酸や植物エキスを配合したベビーローションです。
みずみずしいジェル状のテクスチャーで肌にうるおいを与えながら、乾燥によるトラブルを防ぐ効果が期待できます。液だれしにくく、素早く塗り広げられるのも魅力です。
赤ちゃんの肌を考えた弱酸性で無香料・無着色、パラベン・アルコール・鉱物油なども不使用です。100mlの少量サイズなので、初めてでも手に取りやすいでしょう。
・商品名:DHC「薬用 ベビーローション」
ビーンスターク「薬用ローション」
有効成分のヒノキチオールは、青森ヒバや台湾ヒノキなどに含まれる樹液成分のひとつで、肌を清浄にして整える働きがあります。食べこぼしや汗など、ちょっとしたことでも刺激を受けやすい赤ちゃんの肌を清潔に保つのに役立つでしょう。
低刺激性・弱酸性で肌への負担が少なく、赤ちゃんに限らずにきびや肌荒れに悩む大人にも有効なため、ママやパパが一緒に使うのもおすすめです。
保水力の高いヒアルロン酸ナトリウムも配合されていて、肌の角質層にしっとりとしたうるおいを与えます。
・商品名:ビーンスターク「薬用ローション」
天然由来にこだわる「オーガニック系」
自然のエネルギーを凝縮したような、天然由来成分が魅力のオーガニック系ベビーローションを紹介します。デザイン性の高いパッケージも見逃せません。
ママベビー「ベビーローション(オーガニック)」
新生児や敏感肌へのリスクを最小限に抑えるために厳選した9成分のみを使用、そのすべてが天然由来成分という徹底したこだわりぶりです。
「胎脂×羊水」をコンセプトにしていて、ミネラルを多く含む水をベースに、コメヌカ油やラノリンなどで胎脂が持つうるおう力を再現しています。
また「10の無添加」も掲げており、石油系界面活性剤・シリコン・ワセリン・合成ポリマーなど10成分が無添加です。無駄なものを省いたミニマルな構成により、天然由来成分のよさを感じられるでしょう。
・商品名:ママベビー「ベビーローション(オーガニック)」
ヴェレダ「カレンドラ ベビーミルクローション」
ヨーロッパでは古くから万能薬として利用されてきた、メディカルハーブの「カレンドラ」を使用しているのが特徴です。カミツレ花エキスやカカオバター(カカオ脂)など、自然のエネルギーをたっぷり含むオーガニック成分が、肌を整えながらすこやかな肌へと導いてくれます。
ライトなつけ心地の乳液タイプで、顔から体まで全身に使えます。入浴後の肌が温まっているときになじませてあげると、より効果的です。やさしいハーブの香りに包まれながら、赤ちゃんとのスキンケアタイムを楽しめるでしょう。
・商品名:ヴェレダ「カレンドラ ベビーミルクローション」
ジョンマスターオーガニック「B&Cベビーローション」
「成分の95%以上が自然由来、かつ植物原料の95%以上が有機農法で作られている」など、厳しい基準が設けられているコスモスオーガニック認証を取得しています。
アロエベラ液汁と3種類の植物オイルが肌の水分と油分のバランスを整え、乾燥を防ぎます。軽やかに伸びてべたつきにくく、オールシーズン使いやすいでしょう。
アルコール・シリコン・合成界面活性剤・合成ポリマーなどを使用していないフリー処方です。マイルドな精油を利用した、柑橘やクラリセージの明るい香りが堪能できます。
・商品名:ジョンマスターオーガニック「B&Cベビーローション」
保湿力重視なら「しっとり系」
保湿成分・オイル成分を含み、しっとりとした肌に導く乳液タイプのローションを紹介します。多くの成分を含みながらも不要なものは極力そぎ落とし、赤ちゃんにやさしい使い心地となっています。
ママ&キッズ「ベビーミルキーローション」
ママの胎内をお手本に、胎脂に近い成分「ベビーズエマルジョン※」や、8種のうるおいアミノ酸など、保湿のための成分がたっぷり配合されています。一方で必要のない成分はカットし、新生児の肌にも使いやすい低刺激処方です。
乳液でありながらローションの肌なじみも備えているため、肌にスーッと伸ばしやすいのもポイントです。中身が空気に触れない2重構造のフレッシュポンプボトルを採用しているため、最後まで新鮮さを保ってくれるでしょう。
(※保護バリア成分:セラミド・コレステロール・リン脂質・トリグリセリド)
・商品名:ママ&キッズ「ベビーミルキーローション」
エルバビーバ「ベビーローション」
肌をなめらかにしてハリを与えるシアバター(シア脂)を始め、ヒマワリ種子油・ホホバ種子油などのオイル成分が配合されています。動物由来成分を含まない植物由来にこだわって作られており、合成界面活性剤やパラベン類も使用されていません。
とろりとやわらかい乳液タイプで伸びがよく、しっとりとうるおいのある肌に導きます。マンダリンとカモミールの甘い香りやオシャレなパッケージで、お世話をするママの気分も高めてくれるでしょう。
・商品名:エルバビーバ「ベビーローション」
べたつかない使用感の「さっぱり系」
「ミルクタイプのローションはべたつきが気になる…」という人もいるでしょう。みずみずしいテクスチャーでさっぱりした使用感のおすすめ2品を紹介します。
ファムズベビー「エンジェルモイスチャー」
美肌の湯や湯治湯として有名な榊原温泉の温泉水をベースにした、さらさらのテクスチャーが特徴的です。角質層に浸透しやすくミネラルを含んでいるため、キメの整ったなめらかな肌に導いてくれるでしょう。
ベビーローションとしてはめずらしいスプレータイプの容器は、2重構造ボトルや密閉ノズルによって酸化や雑菌の増殖を防ぐ優れものです。
シュシュッと手に吹きつけて使用できるので、お風呂上がりや朝の忙しい時間でも手間取ることなくスムーズに使えるでしょう。
・商品名:ファムズベビー「エンジェルモイスチャー」
ノコア「ナチュラルベビージェルローション」
水分と油分のバランスにこだわった、ジェルタイプのローションです。つけ心地はさらっとしているのにうるおいはしっかり保つ、まさにハイブリッドな使用感となっています。
自然由来成分のみで作られたローションで、コメ胚芽油・アロエベラ葉水・ビート根エキス・モモ葉エキスなど、植物の力がギュッと凝縮されています。オレンジ果皮油を使用した爽やかな香りも好ポイントです。
・商品名:ノコア「ナチュラルベビージェルローション」
まとめ
数多くのベビーローションが販売されていますが、配合成分やテクスチャーの違いを理解して、赤ちゃんの肌に合うものを選びましょう。
うるおいが足りないと感じるときは、ベビーローションのあとにベビーオイルを塗るのもおすすめです。ローションで補った水分をオイルが閉じ込めてくれるため、うるおいをキープしやすくなります。
商品を選ぶ際には「ママにとって使いやすいか」も重要です。赤ちゃんもママも心地よく使えるものを選ぶと、毎日のスキンケアを楽しく続けられるでしょう。