赤ちゃんとお出かけをする時期と注意点
いつごろから、赤ちゃんとお出かけをしてもよいのでしょうか?まずは、赤ちゃんとのお出かけを始める時期・注意点を解説します。
原則、初外出は新生児期を終えてから
赤ちゃんと初めて外出する時期は、生後0~28日の「新生児期」を終えてからが基本です。多くの赤ちゃんは、発育の状態を確かめる「生後1カ月健診」のタイミングで初めて外出します。
生まれたばかりの赤ちゃんは免疫機能が発達していないため、菌に対する抵抗力が弱いものです。1カ月健診で担当の医師に体の状態を調べてもらい、問題がないのが分かってからお出かけをするのをおすすめします。
外気浴から始め、外出に慣れさせる
お出かけといっても、いきなり外に出るのは赤ちゃんにとって負担が大きいので注意が必要です。赤ちゃんを抱っこしてベランダに出て、外の空気に触れさせる「外気浴」から始めて少しずつ外出に慣れさせていきましょう。
ベランダから散歩へとつなげ、少しずつ外出の時間を増やしていきます。適度な日光浴は赤ちゃんの成長にとっても、よい影響を与えます。
なお、室内外の気温差が大きい日中の外出を避け、赤ちゃんが体調を崩さないように気を付けるのも大切です。
生後1~2カ月のお出かけは近場を心がけて
生後1~2カ月の赤ちゃんは抵抗力が弱く、体力もまだありません。お出かけをする場所には近くを選び、赤ちゃんに負担がかからないようにするのが大切です。
外気浴に慣れたら、近所の公園まで散歩
赤ちゃんが外気浴に慣れてきた段階で初めて、お出かけが始められます。まずは近所の公園までベビーカー・抱っこ紐で散歩をしてみましょう。
生後1~2カ月の赤ちゃんが外出する時間の目安は、10~30分です。赤ちゃんが外出に慣れてきたら時間を伸ばしても構いませんが、1時間以内にとどめるのが大切です。
また、悪天候・寒い時期・暑い時期の外出は、赤ちゃんの体に負担がかかるので控えましょう。地域によって違いはありますが、お出かけをするのは通勤・通学の時間を過ぎた9~15時ごろが適しています。
人の少ない時間帯を選んで、スーパーで買い物
人が少ない時間帯であれば、スーパーの買い物に赤ちゃんを連れて行っても問題ないでしょう。赤ちゃん用の休憩室・授乳室がある店を選んでおくと、赤ちゃんが泣いたときやおむつを替える際にも役立ちます。
また、子ども用の遊び場があると、抱っこ紐・ベビーカーから赤ちゃんを解放してあげられます。
なお、ほかの子どもが走り回っていたり、人数が多かったりする場合には赤ちゃんの安全のために使用しない方がよいでしょう。
生後3~5カ月に人の多い場所への外出をスタート
生まれてから3~5カ月になるとお出かけにも慣れ、周囲への興味も少しずつ高まります。生後3~5カ月の赤ちゃんを連れてお出かけするのに、ぴったりな場所を2つ紹介します。
同世代の赤ちゃんが集まる「児童館」
自治体が運営する児童館は、赤ちゃんはもちろん、親にとっても息抜きできる場所です。同世代の赤ちゃんを連れた親が集まる「親子広場」のようなイベントを開催している地域もあるので、利用してみてはいかがでしょうか?
児童館は人が集まる場所なので、出かけるのは赤ちゃんの首がすわってからにした方が安全です。
子どもたちに人気のあるおもちゃ・絵本などを置いている児童館では、お金をかけずに赤ちゃんに様々な遊びを体験させられます。赤ちゃんを遊ばせながら、保育士経験のあるスタッフや保健師などに育児の相談ができる場合もあります。
3カ月に入りました。息子が家の中では退屈しており、外に散歩行くこと- 子育て | 教えて!goo
家族連れでにぎわう「ショッピングモール」
赤ちゃんを含めた家族で、ショッピングモールに出かけるのもおすすめです。赤ちゃんが遊べるキッズルームや、乳幼児向けのイベントを開催している施設もあるので、親子で楽しい時間が過ごせます。
ショッピングモールに行く前には、公式サイトの施設案内を見て、授乳やおむつ替えができる「ベビールーム」の位置を確認しておきましょう。
外出に慣れてきているとはいえ、人が多いショッピングモールは赤ちゃんにとって疲れる場所でもあります。できるだけ短時間で切り上げ、赤ちゃんの生活リズム・体調を崩さないようにするのが大切です。
赤ちゃん連れて外食・ショッピングモール・スーパー・コンビニ等に行け- 子育て | 教えて!goo
生後6カ月以降は遠出や外食にも挑戦
生後4~6カ月ごろに始めるとされる離乳食に慣れたら、遠出・外食にも挑戦できます。赤ちゃん連れで行けるおすすめスポットはもちろん、旅行・帰省に連れて行く際の注意点などを紹介します。
遊び回れる「テーマパーク・室内遊園地」
子どもから大人までが遊び回れるテーマパークは、乳幼児向けのイベント・ショーなども人気のひとつです。ベビールームはもちろん、予約制でベビーカーの貸し出しを行っている施設もあります。
また、室内に乗り物・ボールプールなどがある「室内遊園地」は、雨が降っている日のお出かけにもぴったりの場所です。施設内には軽食を購入できる店や、アイス・ジュースなどが買える自動販売機などが設置されています。
大きなブロックを触ったり、室内用の砂を使って遊んだりと、自宅では経験できない時間を過ごせます。広くて清潔な空間で、のびのびと赤ちゃんを遊ばせられるのもポイントです。
赤ちゃんの好奇心をはぐくむ「水族館」
イルカ・アシカ・ペンギンなどのショーが見られる水族館は、赤ちゃんが生き物と触れ合うのにぴったりの場所です。水槽のなかにいる生き物とは距離があるので、かみつかれたり、菌をもらったりする心配もありません。
水族館に行く前にはベビールーム・食事場所を確認し、回り方を考えておくのをおすすめします。また、海をイメージしている水族館の照明は暗く、階段・エスカレーターなどで移動するのがほとんどです。
なかにはベビーカーを館内の外に置いて入場する水族館もあるので、抱っこ紐を持っておくと安心でしょう。
宿泊をともなう「家族旅行や帰省」
自宅以外の場所に泊まる家族旅行・帰省などは、予防接種がある程度進んだ生後半年以降がおすすめです。新幹線・飛行機などを使用する場合には、赤ちゃんの授乳・昼寝の時間を考慮して利用する便を決めるとよいでしょう。
また、旅行先には、赤ちゃんの急な病気・ケガなどに対応しやすい国内がおすすめです。生後半年は、母体から受け継いだ免疫がなくなってくる時期でもあります。
インフルエンザ・ノロウイルスなどの感染症がはやっている時期の旅行を避け、赤ちゃんが体調を崩さないように配慮するのが大切です。
「子連れで入れるレストラン」で食事も
離乳食が開始している生後6カ月以降の赤ちゃんなら、散歩のついでにレストランで食事をするのもおすすめです。
レストランを選ぶときには、ベビーカーで入店できるかはもちろん、ベビーチェアの有無・離乳食を持ち込めるかも確認しましょう。
また、離乳食メニューがある店だと、赤ちゃんの食事を用意する必要がありません。さらに個室であれば、赤ちゃんが泣いたり、甲高い声を出したりしたときにも周囲の目を気にしないで済みます。
友だちの親子と食事をする際には、赤ちゃんを解放できる座敷がある店もおすすめです。親子ともに、落ち着いて食事ができる店を選びましょう。
赤ちゃんとのお出かけに必要な持ち物は?
赤ちゃんと外出をする際には、何があるとよいのでしょうか?赤ちゃんと出かけるときに必要な持ち物をまとめて紹介します。
ミルク・離乳食などの「食べ物・飲み物」
授乳期のお出かけには、キューブ・スティック型のミルクが便利です。お湯の入った水筒・湯冷ましがあれば、授乳室がない場所でも簡単にミルクが作れます。
離乳食が始まっている場合には、持ち運びを考えて作られたベビーフード・赤ちゃん用のスティックパンなどもおすすめです。
また、ストロー付きの水筒などに水やお茶を入れておくと、赤ちゃんの水分補給に役立ちます。
そのほか、出先で食事をすることを考え、折りたためる食事エプロンや、麺類を細かく切れる「フードカッター」があると便利です。
服が汚れたときのための「着替え・タオル」
赤ちゃんは汗をかきやすく、また、食事で服を汚してしまう場合もあります。下着・衣服などの着替え一式はもちろん、フェイスタオルがあると、赤ちゃんが汗をかいたり急な雨でぬれたりしたときにも便利です。
ファスナー式の袋に、赤ちゃんが着る上下の服・下着・靴下・よだれかけなどをまとめておく方法もあります。
セットにしておくことでバッグから取り出しやすく、出先で慌てずに済みます。さらに、着替えを入れていた袋に汚れた衣服を入れて持ち帰れるので、バッグのなかが汚れません。
おむつ・おしりふきなどの「ケア用品」
赤ちゃんとお出かけをするときには、たとえ短時間であってもおむつ・おしりふきなどを持って行くのが大切です。おなかを壊しても大丈夫なように、おむつの枚数は多めに用意するのをおすすめします。
月齢によっても変わりますが、1時間ほどの外出であれば2~3枚のおむつがあると安心です。おしりふきと一緒に袋に入れておくと、赤ちゃんのおむつを替えるときにまとめて取り出せて便利です。
また、ウェットティッシュ・除菌シートなどがあると、ショッピングカートやベビーチェアの汚れや、食事をするテーブルをふくのに使えます。
「母子健康手帳・保険証」なども忘れずに
急な病気・ケガなどに対応できるように、出かけるときには母子健康手帳・赤ちゃんの健康保険証などを携帯しましょう。そのほか、以下のようなものがあると、万が一小児科を受診することになった際に役立ちます。
・診察券
・お薬手帳
・乳児医療証
かかりつけの小児科が決まっている場合には、診察券を持っておくとよいでしょう。また、お薬手帳があると、赤ちゃんがこれまでにかかった病院・処方された薬の種類が分かります。
乳児医療証は自治体から発行されるもので、医療費が無料になる場合もあります。なお、健康保険証・乳児医療証がない状態で病院を受診すると、診察代が全額自己負担になるので注意が必要です。
お出かけを楽しくする便利グッズも確認
自宅とは違う場所で過ごすのは、赤ちゃんに少なからず負担がかかります。赤ちゃんはもちろん、親のストレス緩和にも役立つ便利なグッズを紹介します。
季節に合わせた「日よけ・防寒アイテム」
抱っこ紐・ベビーカーでお出かけをする赤ちゃんには、暑さ・寒さの対策が大切です。
赤ちゃんの体をすっぽりと覆う日よけ・防寒用のケープがあると、お出かけ中も快適に過ごせます。ほとんどのケープは抱っこ紐・ベビーカーで併用できるので、ひとつ持っておくと便利です。
暑い日には帽子をかぶせ、保冷剤・扇風機などのひんやりグッズで熱中症を防ぎましょう。一方寒い日はコート・ニット帽などの防寒グッズで、赤ちゃんを寒さから守るのがポイントです。
外での食事に役立つ「チェアベルト」
出先で食事をする可能性があるなら、赤ちゃんの体を椅子に固定できる「チェアベルト」を持って行くのをおすすめします。店によっては、ベビーチェアに赤ちゃんの体を固定するベルトが付いていない場合があるからです。
ベルトが付いていないベビーチェアは、赤ちゃんが脱出したり、椅子から落下したりする危険性が高まります。椅子だけでなく、大人の腰に付けられるチェアベルトを選んでおくと、公園・キャンプなど、アウトドアの食事にも活躍します。
ぐずったときに使える「赤ちゃん用おもちゃ」
赤ちゃんが気に入っているおもちゃがあると、外出先で泣き出したときに便利です。赤ちゃんが自宅で遊んでいるおもちゃのなかから、小さいサイズで持ち運びしやすいものを選びましょう。
振ったり押したりすると音が鳴るおもちゃや、歯固めが付いているぬいぐるみ、仕掛けのある布絵本などもおすすめです。ベビーカーに取り付けられるリングがあると、赤ちゃんが投げたり、落としたりする心配もありません。
マザーバッグは月齢と行き先で選ぼう
乳幼児の荷物を持ち運ぶのに便利なマザーバッグは、子どもの月齢とお出かけする場所に合わせて選ぶのがおすすめです。月齢・行き先に適したバッグの種類・便利な使い方を解説します。
月齢が小さいうちは「トートバッグ」
授乳が必要な新生児・1歳前後の赤ちゃんとお出かけする場合には、荷物がたっぷりと入るトートバッグがおすすめです。
赤ちゃんが歩けないうちはベビーカー・抱っこ紐で移動することが多いので、荷物が取り出しやすいトートバッグが適しているでしょう。
「おむつポーチ」や、外出先のベビーベッドに敷く「おむつ替えシート」が付いているマザーバッグもあります。ベビーカーのハンドル部分にフックを付けておくと、バッグをひっかけたまま移動できるので便利です。
動き始めたら、両手が空く「リュックサック」
歩き始めた赤ちゃんとのお出かけは、荷物が入る上に両手が空くリュックサックがぴったりです。両手が空いていると、自分で歩きたがる赤ちゃんが転んだり、走り出したりしたときにも対応できます。
ただ、リュックサックは中身が取り出しにくい面もあるので、機能性のある商品がおすすめです。肩部分のバックルが外せたり、背中部分にファスナーが付いていたりするリュックサックは、赤ちゃんを抱っこしたままでも簡単に中身を取り出せます。
近場のお出かけには「ショルダーバッグ」
ショルダーバッグは、近くに出かけるときに財布・スマートフォン・鍵などの貴重品を持ち歩くのに便利です。
また、リュックサックに赤ちゃんグッズ、ショルダーバッグに貴重品と、2つのバッグを使い分ける方法もあります。
財布が大きい人や、できるだけ荷物を少なくしたい人には「お財布ポシェット」がおすすめです。財布と貴重品がコンパクトに収まるので、必要なタイミングで中身を取り出せます。
まとめ
赤ちゃんとのお出かけを始めるのは、生後1カ月を過ぎてからが原則です。1カ月健診で発育に問題がないのを確認し、外気浴からスタートするのをおすすめします。
生後1~2カ月は散歩・買い物など、近場のお出かけにし、赤ちゃんに負担がかからないようにしましょう。生後3~5カ月には児童館・ショッピングモールに、生後半年を過ぎたらテーマパーク・旅行など、段階を追って外出に慣れさせていくのがポイントです。
お出かけをする際には食べ物・飲み物・おむつ・着替えなどはもちろん、母子健康手帳・赤ちゃんの健康保険証などを持って行くのも大切です。
日よけ・防寒用のケープやチェアベルト、マザーバッグなどの便利グッズも活用しながら、赤ちゃんとの快適なお出かけ時間を実現しましょう。