雨への備え。見るべき雨量の指標と大雨警報などの注意点

雨量に関する気象情報(アメダス、雨雲レーダーなど)

実際の降水量や予想される降水量は、アメダスや雨雲レーダーから知ることができます。

まずは、実際の降水量がわかるアメダスについて解説します。

画像引用:気象庁「アメダス」(2022年9月1日17時分)

上の画像は気象庁のアメダスによるものです。アメダスとは、雨・風・雪などの気象状況を時間的・地域的に細かく監視するために、降水量・風向・風速・気温・湿度などの観測を自動的に行っている地域気象観測システムです。

観測所は全国に1,300か所以上もあり、リアルタイムに気象状況がわかります。

気象庁のアメダスでは、「10分降水量」、「1時間降水量」、「3時間降水量」、「24時間降水量」のデータが公開されています。見方としては、「2022年9月1日17:00の前1時間降水量が34.5mm」だった場合は、16時から17時の間に34.5mmの雨が降ったことになります。

続いて雨雲レーダーです。

画像引用:気象庁「ナウキャスト(雨雲の動き・雷・竜巻)」(2022年9月1日17時45分分)

雨雲レーダー(気象レーダー)は、アンテナを回転させながら電波(マイクロ波)を発射し、半径数百kmの広範囲内に存在する雨や雪を観測するものです。 気象庁のホームページでは、観測結果をもとに、現在の雨雲の状況を、降水の強度で色分けして地図上に表しています。たとえば、赤色は1時間に50~80mmの雨を降らせる雨雲、紫色は1時間に80mm以上の雨を降らせる雨雲を示しています。

気象庁の雨雲レーダーは5分ごとに更新されて1時間後の雨雲予想が公開されています。見方としては、同じ地点に赤色の雨雲が1時間かかり続けた場合は50~80mmの雨が降ることになります。

赤色の雨雲が30分かかり続け、それ以外は雨雲がかからないなら、25mm~40mmの雨が降ることになります。

アメダスと雨雲レーダーを使うことで、今とこれからの雨の状況を把握・予測することができます。

大雨警報、大雨注意報の基準

大雨警報や大雨注意報は、表面雨量指数(浸水が対象)や土壌雨量指数(土砂災害が対象)などが発令の基準となっています。警報や注意報は気象庁が発表しています。

以前は1時間降水量や3時間降水量が警報・注意報の基準でしたが、2017年度以降はこれらの雨量指数基準を使う方式に変わっています。

表面雨量指数基準は、降った雨が地表面にどれだけ溜まっているかを数値化したものです。「キキクルの浸水害」は表面雨量指数基準がもとになっています。キキクルで黄色が大雨注意報(浸水)の目安、赤色が大雨警報(浸水)の目安です。

土壌雨量指数基準は、降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを数値化したものです。「キキクルの土砂災害」は土壌雨量指数基準がもとになっています。キキクルで黄色が大雨注意報(土砂災害)、赤色が大雨警報(土砂災害)の目安です。

雨雲レーダーの色でもある程度の危険性がわかります。レーダーで黄色に該当する1時間20mm以上の雨雲がかかり始めたら大雨を意識します。レーダーで赤色に該当する1時間50mm以上の雨雲がかかり始めたらキキクルでも短時間のうちに赤色のエリアが出てくるので、気象・防災情報に注視して避難場所の確認や準備をしましょう。

また、気象庁の過去の気象データから、地域ごとの観測史上1~10位の値を知ることができます。このデータでは、最大1時間降水量や最大24時間降水量の最高記録もわかります。過去のランキング以上の雨の降り方をしているときは災害が発生する可能性が高いと判断することもできます。

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