6歳児の平均身長はどれぐらい?
6歳児の平均とされる身長が分からなくて、子どもの成長が順調かを判断できない人もいるのではないでしょうか?
6歳児における身長の平均を、厚生労働省が公表している乳幼児発育調査の結果に基づいて紹介します。
発育調査の結果では男女ともに約116cmが平均
厚生労働省が10年ごとに行っている「乳幼児発育調査」によると、2010年の調査において、6歳児の平均身長は男の子が115.9cm、女の子が116.3cmでした。
ただし、身長の伸び方には個人差があるので、小学校1年生でも身長が約105cmというケースもあります。子どもの身長が平均よりも低くて心配な場合には、専門医を受診しましょう。
なお、本来であれば2020年に調査が実施される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症により調査が実施できなかったため、2022年現在は2010年の調査結果が最新の情報として扱われています。
子供の背が低い -小学一年生の子供がいるのですが身長が105センチしか- その他(暮らし・生活・行事) | 教えて!goo
母子健康手帳の成長曲線で身長の伸びを確認
自治体から交付される母子健康手帳の成長曲線でも、子どもの身長が問題なく伸びているかを確認することが可能です。
次は、母子健康手帳の成長曲線を使って身長の伸び方をチェックする方法を紹介します。
カーブに沿っているかで成長状態をチェック
母子健康手帳には、乳幼児・幼児に分けて成長曲線が記載されています。
6歳以降は幼児用の成長曲線を使い、身長・体重の増え方から子どもの成長状態をチェックすることが可能です。
成長曲線の中央に描かれた「基準曲線」に沿って、範囲内に子どもの身長・体重が収まる場合は「順調に成長している」と判断されるのが一般的です。
成長曲線を使って子どもの身長が順調に伸びているかを確認するためには、数回の身長測定が欠かせません。3カ月おきを目安に子どもの身長を測って成長曲線に記載し、カーブが基準曲線に沿っているかを確認するようにしましょう。
SDスコアの数値は低身長症の早期発見にも
子どもの身長が伸びない背景に、低身長症が関係している場合もあります。子どもの低身長を見極めるには、成長曲線に描かれている「SDスコア」の値が効果的です。
SDスコアは平均値からのばらつきを表したもので、年齢で標準とされている体格からの離れ具合が分かります。
計算方法は「現在の身長-標準身長÷標準偏差」です。標準偏差は、先の厚生労働省が示す「身体状況調査」に記載があります。2010年度の調査では「男の子:4.6」「女の子:6.3 」になります。
SDスコアが-2SD以下だと、低身長だと診断されるケースのが一般的です。性別・年齢が同じ100人を身長順に並べたとして、前から2〜3番目に位置するのが-2SDの子どもたちだと考えられています。
参考:成長障害 | 北九州市門司区の小児科「吉村こどもクリニック」
身長を伸ばすポイントは規則正しい生活
規則正しい生活を送ることは、子どもの身長を伸ばす上でも大切です。子どもに規則正しい生活を送らせるために親が心がけたいことを、食事・睡眠・運動の面から解説します。
カルシウム・たんぱく質などを含んだ食事
子どもの身長を伸ばすためには、カルシウム・たんぱく質・亜鉛などを含んだ食事を意識することが大切です。牛乳・ヨーグルトなどの乳製品や、小魚類に含まれるカルシウムは、骨を丈夫にする働きがあると考えられています。
ただ、カルシウムは吸収されにくい面も指摘されているため、たんぱく質・亜鉛など、ほかの栄養素と組み合わせて摂取するのがポイントです。
さらに酢の物やレモン・グレープフルーツなどに含まれるクエン酸も、カルシウムの吸収を助けるのに効果的です。
8~11時間程度の睡眠を十分にとる
「寝る子は育つ」という言葉があるように、8~11時間程度の睡眠も身長を伸ばす効果が期待できます。子どもの睡眠で特に意識したいのが、眠りにつく時間と睡眠の質です。
身長を伸ばすのに効果的な成長ホルモンは、睡眠から2〜3時間にかけて分泌されやすいというのが通説となっています。
スマートフォン・タブレットなどのブルーライトは刺激が強く、眠りの質を下げる結果につながりかねません。寝る1時間前からはスマートフォンを触らないようにし、子どもが落ち着いて眠りにつける環境を整えることが大切です。
参考:身長を伸ばすのに必要な睡眠時間とは?小中高校生は何時間必要? | 東京神田整形外科クリニック
1日60分ほどの外遊びで体を動かす
バランスのよい食事・質のよい睡眠とともに取り入れたいのが、1日60分ほどの運動です。特に、子どもの身長が伸びる成長期には、適切な運動が大切だといわれています。
運動といっても、サッカー・水泳などの本格的なスポーツを習わせる必要はありません。鬼ごっこ・縄跳び・ドッジボールなどの外遊びも、立派な運動といえるからです。
習い事が忙しい場合には意識して外で遊ぶ時間を作り、子どもが運動不足にならないように配慮するようにしましょう。外で遊ぶのが嫌いな子どもなら、風呂掃除や床の雑巾がけなどのお手伝いを取り入れる方法もあります。
子どもの身長に関する豆知識
TV・インターネットなどで、身長に関する情報に触れた経験がある人は多いのではないでしょうか?
身長に関する情報のなかには、真実とは言い切れないものもあるので注意が必要です。
「牛乳を飲むと背が伸びる」は間違い?
結論からいうと、牛乳を飲むだけで背が伸びるわけではありません。もちろん、牛乳には身長を伸ばすのに効果的なカルシウム・たんぱく質・ビタミン類などの栄養素が含まれているのも事実です。
複数の栄養素をまとめて摂取できるため、保育園・幼稚園・学校などの給食でも、牛乳が提供されているケースは多いでしょう。ただ、牛乳で摂取した栄養素を生かすには、バランスのよい食事・規則正しい生活が欠かせません。
牛乳が背を伸ばす特効薬ではないことを踏まえ、子どもの好みに合わせて摂取することがポイントです。
参考:牛乳を飲むと身長が高くなりますか? | 乳と乳製品のQ&A | 一般社団法人日本乳業協会
遺伝・体質が身長の伸び方に関係する場合も
「親の身長が低いと、子どもの背も小さくなるのだろうか?」と、不安に感じている人は多いのではないでしょうか?もちろん、親の身長を含めた遺伝・体質が、子どもの成長に少なからず関係するのも事実です。
ただ、身長の伸び方には栄養・睡眠なども関係するため、親の身長が低いからといって子どもが低身長になるとは限りません。親の身長が低くて心配な場合には、栄養バランスや質のよい睡眠などを心がけるようにしましょう。
参考:成長期の身長に関わる要因は何? | 子供・小児の低身長治療なら西新宿整形外科クリニック
まとめ
6歳児の平均的な身長は男女ともに116cmほどですが、成長の度合いには個人差があります。
母子健康手帳に記載されている成長曲線のカーブに沿っていて、SDスコアが-2Dより上であれば、それほど問題はないでしょう。ただ、低身長が心配な場合には自己判断を避け、できるだけ早く専門医に相談することが大切です。
身長の伸び方には遺伝・体質以外に栄養バランス・睡眠・運動などの生活習慣が関係すると考えられています。食事などで摂取したカルシウム・たんぱく質などの栄養素を生かすためにも、規則正しい生活を心がけましょう。