叱るべき? 見守るべき?「子どもが嘘をついたとき」の対処法

子どもが嘘をついたとき、まずすべき接し方

「自分の育て方が間違っていたのかな……」と悩んでしまうかもしれませんが、親が冷静になって対処することが大切。嘘をつくことは成長の一部と考えて、“子どもが抱える問題や悩みを解決するきっかけ”と思えば、受け止め方も変わってくるはず。子どもが嘘をついたとき、まずすべきことをまとめました。

①子どもの話をよく聞く

まずは落ち着いて、「なぜ嘘をついたのか」その理由を聞いてみる。宿題をやっていないのに「終わった」と嘘をついたのは、ゲームがやりたかったのか、そもそも勉強についていけていないのか、何かほかに悩みがあるのか……。その理由によって、今後どのように対処すべきかが変わってきます。

幼児期の嘘には、「テストで100点を取った」「新しいゲームソフトを買ってもらった」など、こうだったらいいのにという子どもの願望が見え隠れすることがあります。この程度の嘘は、それほど気にしなくていいことが多いそう。

嘘の内容によっては、いじめやトラブルに巻き込まれているのかもしれません。ただし、親が思い込みでその理由を決めつけないように注意が必要です。

②どんな内容でも、正直に話したことを褒める

子どもが正直に話してくれたら、「よく話してくれたね」とまず褒めてあげること。寄り添い、真摯に耳を傾けることで、子どもは「親は自分の味方」と思ってくれるはず。そして最も大切なのは、嘘で隠されていた子どもの姿を認めてあげること。「勉強がんばっていたのに残念だったね、次はもうひとつマルが増やせるようにまたがんばろ!」というように、子どもが納得できなかった結果に対しての過程を褒めたり、クリアしやすい目標を設定してあげたりするのも◎。ありのままの自分が認められたという体験は、高い自己肯定感の獲得にも繋がり、傷ついた心のケアにもなりえます。

子どもが嘘をついたとき、とってはいけない接し方

効果的な接し方の一方で、NGな接し方もあります。対処を間違えると事態がこじれて、子どもはさらに嘘を重ねるといった結果になりかねないので注意が必要です。

①頭ごなしに叱る

話も聞かず一方的に叱りつけてしまうと、子どもの自尊心を傷つけ、怒られる恐怖から逃れるためさらに嘘を重ねることにもなりかねません。「嘘つき!」などと、おとしめる言い方もNGです。

②話を聞かずに謝らせる

なぜ嘘をついたのか、その理由を聞かないまま、謝らせることは逆効果。嘘をついても「謝ればすむ」という、間違った解釈をしてしまうかもしれません。

③嘘をついた理由をしつこく問いただす

嘘をついた理由を聞くのは大切ですが、聞き方には注意を払うべき。厳しく問いただすと委縮して本当のことが話せなくなり、結局は根本的解決にはいたらないことが往々にしてあります。親の気持ちを話しつつ、やさしく寄り添うことを心がけるのがベスト。

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