マタニティブラの特徴・使う時期の目安
一般的なブラジャーとマタニティブラには、どのような違いがあるのでしょうか?まずは、マタニティブラの特徴・使い始めるタイミングを解説します。
妊娠中の胸を守るブラジャー
マタニティブラは、妊娠中のデリケートな胸をサポートするためのブラジャーです。ホックのサイズ調整幅が大きく、締めつけ感が少なくつくられているのが特徴です。
一方で通常のブラジャーには、胸の形・シルエットをよく見せる役割があります。胸の形・シルエットを重視するために、サイズ調整の幅が小さかったり締めつけ感があったりする商品は少なくありません。
個人差はあるものの、妊娠によって胸は1~2サイズほどアップするといわれています。そのため、サイズ調整幅が小さいブラジャーでは、妊娠中に起こるバストの変化に対応しきれないのが現実です。
そのような背景から、一部の産婦人科でも、妊娠期にはサイズの調整幅が大きいマタニティブラの使用を推奨しています。なお、マタニティブラの多くは産後、赤ちゃんに母乳を飲ませる授乳ブラとしても使用可能です。
参考:妊娠中のバストの変化を解説。ケア方法もご紹介 | 美容整形は東京美容外科
妊娠初期から着用するのが理想的
マタニティブラを着用する理想のタイミングは、一般的に妊娠が発覚するといわれる2~3カ月ごろが目安です。
妊娠すると同時に、体は赤ちゃんに与える母乳をつくる準備を始めます。母乳をつくる準備にともなって、胸のサイズも上がる傾向にあるため、早めの準備が大切です。
いつも着けているブラジャーが窮屈に感じるのは、胸のサイズが大きくなったサインと考えられます。使っているブラジャーに締めつけ感が出たタイミングで、マタニティブラに切り替えるケースも少なくありません。
参考:妊娠中からおっぱいは作られている!|日本赤十字社医療センター
マタニティブラを選ぶポイント
妊娠期をサポートするマタニティブラだからこそ、ポイントをおさえた商品選びが重要です。サイズ・素材・機能など、マタニティブラを選ぶ上で知っておきたいポイントを紹介します。
バストに合ったサイズ・素材
着け心地のよいマタニティブラの前提は、サイズが合っていることです。マタニティブラも一般的なブラジャーと同じように、アンダー・トップの差でカップの大きさを決めます。
メジャーを使い、胸が膨らんでいる部分のすぐ下「アンダー」のサイズを計測します。続いて、乳首を含めて胸のもっとも高い位置「トップ」のサイズを測る流れです。
メーカーによって多少の違いはあるものの、トップ・アンダーの差が約11.5~13.5cmでBカップ、約16.5~18.5cmならDカップに相当するといわれています。S・M・Lで表記されている場合は、公式サイト・パッケージなどから、サイズを確認しましょう。
伸縮性のある素材でつくられたマタニティブラは、窮屈さを感じにくく、サイズ調節の幅が広いものも多くあるため、変化していくバストサイズにも対応できます。
参考:サイズ表~ブラジャーのサイズ~|下着の基礎知識 | ワコール
使いやすいタイプ
マタニティブラには、大きく分けて、ノンワイヤー・ワイヤー・ハーフトップ・夜用の4タイプがあります。
圧迫感の少なさとおしゃれ感を重視するなら、定番ともいえるノンワイヤータイプがおすすめです。
一方で、シルエットをきれいに見せたい場合には、一般的なブラジャーよりも負担が少ない、伸縮性がある素材を使ったワイヤータイプを選ぶ方法もあります。
タンクトップのような形のハーフトップ・夜用タイプは、ホックが付いていない分、締めつけ感が少なく着けられるのが特徴です。ワイヤーも入っていないため、つわりが苦しいときにも比較的リラックスして過ごせるでしょう。
ナイトブラの主な役割は、寝ている間にバストが広がったり、動いたりするのを軽減することです。妊娠中のナイトブラには、夜にも使えるハーフトップタイプ・夜用のマタニティブラを活用するとよいでしょう。
授乳機能もチェック
ほとんどのマタニティブラは「産前・産後両用タイプ」で、授乳の負担を減らす機能が付いています。クロス(カシュクール)オープン・ストラップオープン・フロントオープンのような授乳機能の種類は、マタニティブラによって異なります。
クロスオープン型は、フロント部分をずらすと胸を出せるため、スムーズに授乳しやすいのが特徴です。
ストラップオープン型は、一般的なブラジャーに近いデザインで、ストラップ部分を外すとカップが前に開く仕組みです。
前にボタンが付いたフロントオープン型は、胸全体を出しやすく、出産前後の診察にも役立ちます。産後の育児のことを考え、希望する授乳スタイルに合ったマタニティブラを選ぶことが大切です。
ノンワイヤー型のマタニティブラ
締めつけ感の少ないノンワイヤー型は、マタニティブラの定番といえる形です。デザインにもこだわった、ノンワイヤー型のマタニティブラを3種類紹介します。
スウィートマミー「クレンゼ 授乳ブラジャー」
M・L・LL・3L・GM・GLの幅広いサイズに対応した日本製のマタニティブラです。抗菌・抗ウイルス加工を施したコットンが使われています。
4段階に調節できるアジャスターはもちろん、ストラップの長さを変えることも可能です。ワイヤーの代わりに幅が広いアンダーゴムが入っているため、圧迫感を軽減しながらも胸をしっかりと支えてくれます。
産前・産後に使えるタイプで、ずらすだけで胸を出せるクロスオープン型の授乳機能が付いています。
・商品名:スウィートマミー「クレンゼ 授乳ブラジャー」
ケラッタ「授乳ブラ マタニティ ブラジャー」
グレー・ネイビードット・チャコール・ピンク・ラベンダーの5色から、好きな色を選べます。サイズはM・L・LL・3Lがあり、幅の広いストラップとサイズ調整可能な2段階ホックで、妊娠中のバストの負担を軽減します。
アンダー部分には幅広のゴムが入っているため、ノンワイヤーながらバストをしっかりと支えてくれるのもポイントです。裏地にはコットン素材が使われており、パッドの取り外しができます。
片手でも胸を出しやすいクロスオープン型のデザインになっているので、診察・授乳の際に、ホック・ボタンを外す手間もかかりません。おそろいのショーツと合わせると、妊娠中にもおしゃれを楽しめます。
・商品名:ケラッタ「授乳ブラ マタニティ ブラジャー」
ベルメゾン「マタニティサイズノンワイヤーブラジャー」
ブラック・ネイビー・イエロー系・ピンク系など、種類が豊富なマタニティブラです。産前・産後に使える商品で、片手で胸元を引き下げる、クロスオープン型のデザインになっています。
マタニティサイズでM・L・LLに対応しており、コットン・ポリウレタン素材の柔らかな着け心地が特徴です。
後ろに付いているホックは、2列・4段階の調節機能があり、バストの大きさに合わせてサイズを変えられます。
・商品名:ベルメゾン「マタニティサイズノンワイヤーブラジャー」
ワイヤー型のマタニティブラ
ワイヤー型のマタニティブラは、シルエットをきれいに見せられるのが特徴です。見た目もおしゃれなワイヤー型マタニティブラは、パーティー・結婚式などの華やかなシーンにもおすすめです。
ワコール_マタニティ「バストをしっかりホールド【キレイにみえてやさしいブラ】産前・産後兼用 3/4カップブラ」
下着メーカーのワコールからは、妊娠中のバストの負担軽減・美しいシルエットに力を入れたマタニティブラが販売されています。ブラック・ベージュ・ターコイズの3種類があり、対応するカップサイズはC70~F85です。
バストの幅に沿い、ゆるやかにワイヤーが入っているため、一般的なブラジャーよりも締めつけ感が少ないのが特徴です。
また、カップの内側に厚手のクッションが内蔵されており、ワイヤーが当たっても痛みを感じにくいよう工夫されています。
2列・4段階に調節できるホックは、妊娠中に起こるバストの変化にも対応します。伸縮性のある素材が使われているため、カップをめくるだけで簡単に授乳ができるのもポイントです。
・商品名:ワコール_マタニティ「バストをしっかりホールド【キレイにみえてやさしいブラ】産前・産後兼用 3/4カップブラ」
犬印本舗「ストレッチカップワイヤーブラ」
ピンクとネイビーの2種類から選べるマタニティブラは、サイズE70~I(アイ)80の大きな胸に特化しています。4段階の調節機能があるホックには、産前・産後に起こるバスト変化に対応しやすいのが特徴です。
独自の「首振りアジャスター」が採用されており、アジャスターを外すとカップが開く仕組みです。
レースを使った上品なマタニティブラは、産前はもちろん、産後の授乳期にも活躍します。同じデザインのショーツとセットにすると、統一感が出ておしゃれです。
・商品名:犬印本舗「ストレッチカップワイヤーブラ」
アイリス キャンディ「授乳 マタニティブラジャー」
ベージュ・グリーン・ピンクから選べるマタニティブラには、34・36・38・40・42のサイズがあります。ワイヤー入りで胸をしっかりと支える反面、U字のバックデザインで肩への負担を軽減しています。
内側部分にはコットン素材を使用し、肌への刺激を軽減しているのもポイントです。幅の広いホックには4段階の調節機能が付いており、バストの変化に合わせてサイズを変えられます。
・商品名:アイリス キャンディ「授乳 マタニティブラジャー」
ハーフトップ型のマタニティブラ
短いタンクトップのようなデザインのハープトップ型には、後ろの部分にホックが付いていません。ノンワイヤーで締めつけ感が少なくつくられているため、リラックス感を重視する人や、つわりが苦しい人にもおすすめです。
グンゼ キレイラボ「マタニティ(産前・産後)ブラジャー」
下着ブランドとして知られるグンゼからも、妊娠中のバストの負担を軽減するマタニティブラが販売されています。
グレーモク・ダークピンク・チャコールグレー・ファインクリームの4色あり、サイズはM・Lの2種類です。敏感になりがちな妊娠中の肌を考慮し、カップ部分には縫い目がない接着仕様になっています。
また、アンダー部分のデザインがアーチラインになっているので、バストの下・胃への圧迫感を軽減してくれます。胸に当たる部分は二重構造で、授乳時は表の生地をずらせば簡単に胸を出すことができます。
・商品名:グンゼ キレイラボ「マタニティ(産前・産後)ブラジャー」
ワコール_マタニティ「GOCOCi ハーフトップ」
グレー・インディゴブルーなど5色から選べるマタニティブラは、M1~L3までの幅広いサイズがあります。吸水性・速乾性のあるコットン生まれのリサイクル素材を採用しているため、蒸れにくい仕様です。
左右につながったピーナツ型のパッドは胸の形を整えやすく、取り外して洗えます。胃を締めつけにくいアンダーラインになっているので、つわりの時期にもおすすめです。
表の生地をずらすだけで授乳できる二重構造のマタニティブラは、産前・産後のどちらにも利用できます。
・商品名:ワコール_マタニティ「GOCOCi ハーフトップ」
スポーティア「マタニティブラジャー 2Wayオープン ハーフトップ」
M・L・XLのサイズが用意されているマタニティブラは、グレー・ピンク・ベージュ・ブラックの4種類から選べます。
カップのふちにはレースが使われており、シンプルながら上品なデザインです。ブラジャーと同色の延長ホックが付いているため、妊娠・出産・産後の急激なサイズ変化にも対応しやすいのがポイントです。
横にずらすだけのクロスオープンと、カップが全開するストラップオープンのどちらにも対応しているため、授乳・診察といったシーンに合わせて使い分けられます。
・商品名:スポーティア「マタニティブラジャー 2Wayオープン ハーフトップ」
夜も使えるマタニティブラ
夜にマタニティブラを使うと、寝返りによって胸が揺れたり、脇に流れたりするのを軽減できるといわれています。夜用にはナイトアップブラのほか、ハーフトップ型のマタニティブラを使うのもおすすめです。
Anna aj Japan「ナイトブラ 妊娠 授乳ブラ」
グレー・ブラック・パープル・ミント・アプリコットの5種類から選べるナイトブラは、チクチク感を抑えるシームレス仕様です。S・M・L・XLのサイズに対応しており、圧迫感の少ない着心地で24時間着用できます。
伸縮性のある素材を採用しているため、バストの変化に対応しやすいのもポイントです。蒸れにくい仕様になっているので、睡眠時も日中も快適に過ごせます。
・商品名:Anna aj Japan「ナイトブラ 妊娠 授乳ブラ」
犬印本舗「綿100%授乳ハーフトップ|マタニティ・授乳ブラ」
ブルー・グレー・ブラックなどから選べるマタニティブラは、マタニティM・Lサイズに対応しています。素材はオーガニックコットンを使用し、洗濯ネームのタグをなくし、妊娠期にも快適に使えるような工夫が施されています。
産前から産後まで使えるマタニティブラで、前ボタンを外すと胸全体を出せるフロントオープン型を採用しています。太めの肩紐が圧迫感を軽減するため、夜用のマタニティブラとしても活躍します。
・商品名:犬印本舗「綿100%授乳ハーフトップ|マタニティ・授乳ブラ」
ワコール_マタニティ「ナイトアップブラ ドレッシィ 産前・産後 ハーフトップ」
ブラック・グレー・サーモンピンクなどのカラーがあり、サイズはマタニティM1からL3にまで対応しています。ブラジャーに内蔵されたサポートシートが、横向き寝で起こりがちな脇流れを軽減してくれます。
めくるだけで胸を出せるクロスオープン型は、深夜の授乳にも便利です。全体にレースを使った上品なナイトアップブラは、夜はもちろん、日中にも使えます。
・商品名:ワコール_マタニティ「ナイトアップブラ ドレッシィ 産前・産後 ハーフトップ」
まとめ
体は妊娠初期から、赤ちゃんに母乳を与える準備を始めるため、一般的なブラジャーでは締めつけを感じやすくなる人も少なくありません。バストの変化に対応するためには、妊娠が分かったタイミングでマタニティブラを着用するのが理想的です。
伸縮する素材・サイズ調整機能が付いたマタニティブラを選ぶと、妊娠中のバストの変化にも対応しやすいでしょう。
また、産前・産後に使えるマタニティブラでは、授乳機能もチェックしておきたいポイントです。ニーズに合ったマタニティブラを選び、妊娠中のバスとへの負担を軽減させましょう。