7、状況・配偶者別!離婚の切り出し方
では、それぞれの状況別にどのように離婚を切り出したらいいのかを見ていきましょう。
離婚の話は切り出しにくいものですよね。
男性が女性にプロポーズするよりもはるかに言い出しにくいかもしれません。
そのため、状況別に上手に切り出す必要があります。
(1)夫の浮気が原因の切り出し方
夫の不貞行為が原因で離婚を切り出したい場合には、確かな証拠を押さえた上で冷静な話し合いが必要です。
相手の浮気が原因の場合には妻は冷静さを失いがちです。
しかし、逆上しての離婚の切り出しはおすすめできません。
夫にも離婚が脅しにしか聞こえない可能性があります。
あなたの本気度合いを伝えるためにも夫の浮気が原因の場合には、冷静さを保ち、証拠を押さえた上での話し合いを行いましょう。
ただし、一回の不貞行為では離婚が認められない可能性もあります。
いずれにしてもあなたの本気度合いと確固たる離婚の決意を相手に伝えてください。
(2)夫のDVやモラハラでの離婚の切り出し方
夫の暴力やモラハラが原因で離婚を決意した場合には、まずは別居をすることをおすすめします。
一刻も早く夫の元を離れてお互いに冷静になってから切り出した方がうまくいくでしょう。
暴力を行う夫はあなたに執着があるケースが多いものです。
いなくなった途端に殊勝な態度になるかもしれません。
暴力を振るわれている最中に離婚を切り出しては、暴力がエスカレートしてしまう可能性があります。
そのため、まずは別居を行い、その後メールや手紙などで離婚話を切り出すようにしましょう。
それまでにはDVやモラハラの確かな証拠を揃えておいてください。
慰謝料なども請求したいケースが多いはずです。
別居の後は弁護士などに相談して有利に離婚を進めていきましょう。
夫の泣き言には耳を貸さないことが大切です。
(3)話し合いができない状況での切り出し方
夫が回復の見込みがない精神病だったケースや、生死が不明なケース、悪意の遺棄をされているなどパートナーとの話し合いが不可能な場合には、離婚の切り出しはパートナーに対してはできません。
このケースでは信頼できる弁護士に相談を行い、家庭裁判所に離婚調停や離婚裁判の申し立てを行うほうがスムーズかもしれません。
(4)他に好きな人ができた場合の切り出し方
あなたに他に好きな人ができた場合には、立場が弱いのはあなたです。
そのため、離婚の切り出し方は慎重に行う必要があります。
正直に話したなら、場合によっては、あなたが慰謝料を請求される立場になります。
不貞行為がなかったとしても慎重に行動を起こしましょう。
それでもどうしても離婚をしたい場合には、他に好きな人ができたことはできるだけ隠して他の離婚事由で相手を説得した方が得策でしょう。
母子家庭になり、さらに、あなたが慰謝料を支払う側になった場合には、離婚後の生活が苦しくなってしまいます。
「あなたのことが好きではなくなったので離婚してください」などと曖昧な切り出し方の方が良いかもしれません。
あなたの不貞行為を夫がつかんでいた場合には真摯に謝罪し、協議離婚で離婚できるように努力しましょう。
どうしても離婚に同意してくれない場合には、家出をすることも有効です。
相手に諦めてもらえるように別居など強行手段で離婚するしかありません。
最悪のケースでは、離婚裁判になってしまい高額の慰謝料を支払うことになることもありえます。
まとめ
離婚の最適なタイミングとは、夫婦によって違います。
離婚の理由や状況などに応じて、適したタイミングを掴んでみましょう。
子どもがいる場合には、子どもの心理を優先にした離婚のタイミングを考えるべきです。
家族にとって、最善な離婚タイミングでスムーズに離婚ができるといいですよね。
また、協議離婚を行う場合には、養育費や財産分与、慰謝料などについてはしっかり公正証書に残しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
監修者:萩原 達也弁護士
ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
国内最大級の拠点数を誇り、クオリティーの高いリーガルサービスを、日本全国津々浦々にて提供することをモットーにしています。
また、所属する中国、アメリカをはじめとする海外の弁護士資格保有者や、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも当事務所の大きな特徴です。
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