美と健康は、正しいお水の飲み方にあり!エコで経済的な水道水を飲もう

生きるために必要な「水」。脱水症状や熱中症などは水分不足の代表例ですが、そこまでいかずとも、私たちの身体は日々水分不足に悩まされているかもしれません。今回は、水と身体の関係について「久保田潤一郎クリニック」の久保田 潤一郎先生にお聞きしました!

“飲み溜め”ができない水

水分は食べ物と異なり、飲み溜めができないと久保田先生はいいます。

「水分は、ビタミンやミネラルと同様、身体に溜めておくことはできません。人は10日ほど食べなくても生きていけるといわれるように、エネルギーとして必要な糖質ならば、皮下脂肪として溜めることができますが、水分を絶ったら厳しい。水がなければ、人は3日も持たないのです」。

体内の水分の話でいうと、思い浮かべやすいのは脱水症状。夏場は脱水にはじまる熱中症のリスクも高まりますし、季節に限らず身体の水分が少ない状態は、お肌の調子にまで影響します。

飲み溜めできないからこそ、日々の水分摂取が大切

「病的な脱水は当然回避しなければなりませんが、そこまでいかなくとも日常的に水分が足りていないという人は珍しくありません。実は多くの日本人が、水分が足りていないともいわれています。そして水分不足は脱水症状に至らなくても、血液が濃縮し血栓を作りやすい状態になり、心筋梗塞や脳梗塞の引き金のひとつになる可能性はあります」。

久保田先生は、食生活の変化で栄養が偏ることも多くなった現代人こそ、水分や栄養分をはじめとした身体に入れるべきものについて、意識を高めてほしいと話します。

肌にも影響する水分不足。お水の正しい飲み方は?

体内の水分が足りないと、熱中症のような症状までいかなくても、乾燥肌などのお肌のトラブルを呼ぶこともあるそう。

「極度の水分不足でなくても、慢性的な水分不足は、美容にも少なからず影響します。水分が足りなければ血流が悪くなり、肌の新陳代謝も悪くなるので、肌のバリア機能が崩れ、肌トラブルも起こりやすくなるのです」。

肌のバリア機能とは、重なった角質層の上を覆う天然の保湿成分が集まった層のこと。角層の間にも保湿成分が入り、紫外線やほこり、空気の乾燥などの外的ストレスから肌を守る大事な役目を担っています。

「肌への影響は、極度の水分不足でない限り自覚しにくいもの。ですが、意識して水分をとるに越したことはありません。もちろん外部からの保湿も大事ですし、バリア機能を壊すような肌の洗浄も良くはありませんが、身近なお水の摂取に注意を向けていくのは大切だと思います」。

いつ、どのようなお水を、どのように飲むのがいい?水分補給の目安と水を飲むタイミング

それでは、お水は、どんな種類のものを、どのようなタイミングで摂るのがよいのでしょうか?

久保田先生は、お水は水道水で良いといいます。

「水分を摂るのに、何も特別なお水である必要はありません。日本の水道水は塩素濃度も低く安全。
飲むタイミングは、のどが渇く前に少量ずつ飲むのがおすすめです。コップ半分から1杯が目安でしょう。お手洗いの回数が増えるからといって、水分を制限するのはよくありませんね」。

水道水なら経済的ですし、エコでもありますよね!

また、お水の温度は、常温あるいは白湯がよいそう。

「冷えすぎていたり、熱すぎる湯は胃や粘膜に負担をかけます。氷水は要注意ですね。冷たさで血管を締めてしまい、血流が悪くなってしまうんです。血流が悪い臓器は機能も落ちていきますから。
熱湯も消化管への影響が大きいですね。消化管は粘膜ですから、温度の刺激に弱いんです」。

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